飲食業の皆さまに役立つ、
最新トレンド・ニュースを発信するサイト

全店舗のスタッフは主に正社員で構成 いつ行っても進化しているお店-レアル・ダイニング-

― 株式会社レアル・ダイニング ―

大阪を中心に本格イタリアンをはじめとした飲食事業を展開する株式会社レアル・ダイニング。2017年に最初の店舗を開業し、2018年に法人化しました。新型コロナウイルスの影響下にもかかわらず、店舗数を増やし、現在では大阪天満橋に「Nishideria」というイノベーティブなイタリアンレストランや、大阪梅田に「FaRo Italiano」というオーセンティックなイタリアンレストラン、鉄板焼店「Teppanyaki×Wineあかくろ」など、さまざまな業態の飲食店を6店舗運営しています。さらに、コンサルティング事業や物販事業も手がけ、2023年1月時点で年間売上は4億9千万円に達しています。
事業への想いや従業員との関わりについて、同社代表取締役の西出 雅章様にお話を伺いました。

今回の取材で同社の取り組みには3つのポイントがありました。
この3つのポイントの詳細はインタビューの模様をご覧いただければと思います。


1.家庭では経験できない料理、店内の独特な雰囲気、高品質な接客サービスを提供
・全店舗がスタッフを主に正社員で構成。料理人やサービススタッフは長年の経験を持つプロフェッショナルで、お客様の要望に最適なサービスを提供
・メインで展開する店はイタリア料理店として最高ランクの「リストランテ」
・肉や野菜などの食材は、独自の入手ルートで調達。高品質の食材を手頃な価格で提供

2.毎月2、3回、マネージャーや料理人が集まる会議を実施。経営方針やお客様の満足度向上に向けた店舗運営について意見交換を行う
・料理人にも経営感覚を養うため、原価管理や在庫管理などの数字を理解できるよう指導。自店舗の売上目標未達成時には迅速に原因を分析できるようになり、適切な解決策を実施できる
・自店を経営する意識を持ち、お客様のためだけでなくスタッフが働きやすい環境を整備
・福祉施設が運営する農園から野菜を仕入れ、社会的な視野を広げる取り組みを教育の一環として行う

3.希望の労働時間や休日数を充実させ、従業員が柔軟な働き方ができる環境を提供
・女性従業員のライフステージ変化に柔軟に対応できる休暇制度を導入し、働きやすい環境の整備
・レクリエーション活動やインセンティブ制度を導入し、スタッフ同士のコミュニケーションや仕事に対するモチベーションの向上を図る
・スタッフは月に8~9日の休日を確保し、プライベートの時間も充実


お客様の要望に最適なサービスを提供

――会社の特色やお客様に提供している価値を教えてください。

(西出代表)
家庭では味わえない料理やレストランならではの特別な雰囲気、サービスを提供し、お客様に店独自の体験を提供しています。通常、多くの飲食店では一部の正社員とアルバイトスタッフで運営されていますが、当社は全店舗のスタッフが主に正社員で構成されています。当社の料理人やサービススタッフは、飲食業界で長いキャリアを持ち、高い経験を積んでいます。イタリア料理店では最高級に位置する「リストランテ」にふさわしいプロフェッショナルです。
これらにより、お客様のニーズに最適なサービスを提供できるのが当社の強みです。また、肉や野菜などの食材を独自のルートで手に入れ、高品質な食材をリーズナブルな価格で提供しています。そのため、お客様からも大変喜ばれています。

経営感覚の強い料理人を育てたい

――会社の理念など社内浸透にむけた取り組みはありますか?

(西出代表)
マネージャーや料理人など毎月2、3回集まる会議を実施し、会社の方針やお客様の満足度向上に向けた店舗運営について話し合っています。また、料理人にも経営感覚を養ってもらうために原価管理や在庫管理といった数字が理解できるように指導しています。
これにより売上目標未達成の場合は原因を考え、すぐに解決策を実施することができます。

料理人が料理のことだけではなく自店を経営をする意識を持つことで、お客様のためだけでなく、スタッフの独立などキャリアアップに役立っています。
社名のレアル・ダイニングは私がサッカー好きでスペインのサッカーチームから名付けました。彼らのように一人ひとりが主体的に行動して、結果(売上・お客様満足度向上)が出るなら何をしても良いと日頃からスタッフには話しています。

ほかには、障がい者施設が運営する農園から野菜を仕入れるなど、社会に対する視野を養うことも、教育の一環としています。教育という点では、私は料理や技術的なことは言いません。皆が”料理好き”で、この業界に来ているので意識が高く、教えなくても自ら学ぼうと主体的に動いてくれています。

時代に適した労働環境の向上

 ――従業員の定着率を高める制度や取り組みはありますか?

(西出代表)
定着率をあげるには時代に合わせた働きやすい労働環境の整備が必要です。現在は正社員が約50名、アルバイト約20名が勤務しています。スタッフが希望する労働時間での勤務や、休日数を充実させています。また、出産や育児、介護などライフステージの変化で影響を受けやすい女性が休みを取りやすい環境を用意し、従業員やその家族も幸せにするための職場づくりに注力しています。

そのほか、モチベーションを高める取り組みとしてレクリエーションでバーベキューやユニバーサルスタジオに行くイベントなどスタッフ同士のコミュニケーションを深めることや、スタッフ毎にワインの売上やお客様からの口コミ評価をポイント制にして評価するインセンティブ制度を行っています。今はまだ模索しながらではありますが一番にスタッフの満足度を高めたいと考えています。

仕事とプライベートの時間を両立

―― 会社の採用アップに向け、何か工夫されていることはありますか?

(西出代表)
当社は新しい店舗を出店する際、スタッフが不足しないように、人材紹介サービスや求人媒体を積極的に利用しています。同時に、既存のアルバイトスタッフから社員への登用や既存スタッフからのリファラル制度を導入し、優秀な人材を確保しています。また、新卒者に対しては当社の魅力をアピールするための会社説明会を実施しています。来年は8人の新卒社員が当社に入社する予定です。

スタッフは月に8〜9日の休日を確保しています。この業界では比較的多い休日数です。プライベートな時間を充実させながら、本格的なイタリア料理や接客のスキルアップができる環境も当社の魅力となっています。

求職者の方へ
「謙虚、感謝、成長意欲。」技術よりも人間性を大切にしています

――どのような人材を求められていますか?また、求職者の方に伝えたいことはありますか?

(西出代表)
人として基本的な価値観を持っている人と一緒に働きたいと思います。まずは謙虚で素直であること。これらがある人は必ず成長します。教えられることを当たり前とせず、常に謙虚で感謝の気持ちを持ち続けることが大切です。求職者の方に伝えたいことは、当社では個々の成長を大切にし、共に働く仲間として尊重される環境を提供しています。技術よりも人間性や謙虚さが高く評価されるということです。
成長の機会が豊富で、協力的な環境で働くことができます。何よりも、新しいことを学び、成長する意欲がある方を歓迎しています。

店舗情報:Nishideria(代表店舗)大阪府大阪市中央区天満橋京町3-8 DDC天満橋ビル2F

 

写真提供:株式会社レアル・ダイニング  /  取材、執筆:秋山直子

INBOUND PLUS 編集部

この執筆者の記事一覧