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【大阪観光局×インバウンド】7年で訪日観光客7倍を実現!
「24時間観光都市」を目指す大阪の2025年大阪万博への展望

7年で7倍の訪日観光客数の増加やIR誘致、万博開催等、今一番インバウンドが熱い都市の一つである、大阪。今回は大阪から日本の観光をリードしている大阪観光局にインタビューをさせていただきました。現在行われている取り組みと、今後のビジョンをお話しいただきました。


大阪観光局経営企画室室長北中孝幸様と、大阪観光アドバイザーNigel D.R.Simpson様

全国では珍しい、官民一体の観光振興組織

大阪観光局とはどのような組織ですか

大阪観光局は、官民一体で「ヒト・モノ・カネ」を大阪に呼び込む為の組織です。大阪府と大阪市、そして関西経済界が共同出資で立ち上げました。通常であれば都道府県と地方自治体、観光協会等が別々に観光振興事業を行なっていることが多いのです。しかし、大阪の場合は二重行政の無駄を省くという目的で、大阪観光局に統一しております。その分、決断が素早くなり、様々な連携も可能になるというメリットがあります。官民一体なので、大阪府と大阪市の事業連携のみならず、民間企業ともその場で連携出来るという事は大阪観光局の強みでもある大きな特徴の1つです。

「24時間観光都市」を目指す大阪観光対策の司令塔としての役割

大阪観光局の役割を教えてください

大阪観光局にとって1番のミッションは大阪府と大阪市、さらに関西経済界のネットワークを上手く繋ぎ、大阪への経済効果を最大化することです。その流れの中で、当局は3つのポイントに力を注いでいます。

まず1つ目は、「数を増やす」です。世界の中で大阪が目的地として選ばれる取り組みを行い、観光客数を増やす事業を生み出しています。今でこそ、中国や韓国など東アジアの国々をはじめ、驚くほど多くの国から外国人旅行者が訪れるようになりました。しかし、10年前までは東京や京都と比べ低迷の時期を歩んでいました。特に欧米人の観光客は、東京から富士山、そして姫路または広島や京都という新幹線ルートを使って旅行する方が多く、大阪で降りる方は少なかったです。

2つ目は、「質を上げる」ことです。大阪での消費最大化を目指し、戦略的な地域観光づくりを促進しています。その一環で、「24時間観光都市」というコンセプトで夜の娯楽を充実させようといった取り組みに力を入れています。旅行者にとって観光地と宿泊地は必ずしも一緒ではありません。ナイトコンテンツやモーニングコンテンツが無いと昼間に訪れ、夕方帰るような観光地になってしまい消費金額はなかなか伸びません。更なる消費を促すためには、「コト消費」、特に夜間のコンテンツ充実が必須だと考えています。したがって、現在、当局はIR(Integrated Resort)の誘致にも取り組み、また夜間に行われるイベントの開催によるコンテンツ強化等、宿泊したくなる街づくりを行っています。もしIRの誘致が成功すれば、観光客数や消費金額が増えるだけでなく、約8万人の雇用が生まれるとも言われており経済的に大きな影響を含んでいます。また、出発地と目的地の中継地点であることも宿泊地になる重要な条件です。当局は、大阪を関西・西日本観光におけるハブにしようと考えております。京都や奈良、四国といった近隣観光地へのアクセスの良さを活かして、宿泊拠点に選んで頂けるよう宿泊施設を増やしております。また、2025年の大阪万博の開催に伴う公共交通網の再整備を進め、コンテンツの強い湾岸地区へのアクセス改善にも取り組み出しました。

3つ目は、「波及させる」ということです。日本の観光産業をリードする存在として、大阪の経済効果を持続・波及させていきたいと考えております。そのためにはパリやシンガポールのような世界の観光地と肩を並べる事が出来る位にまで消費金額を増やす取り組みと、他の都道府県と連携した観光ルート制作を進めていきたいです。

「住んでよし」「訪れてよし」「働いてよし」の三拍子揃った街

近年は住みやすい都市としても注目されていますよね

はい、英経済誌エコノミストの調査部門が「治安」「医療」「文化と環境」「教育」「インフラ」の5つの基準で評価する「2018年世界で最も住みやすい都市ランキング」で大阪が世界3位にランクインしました。また、アメリカの総合不動産サービス大手JLL(jones lang lasalle)による「2019商業的な不動産投資先ランキング」でも大阪が世界1位の評価を受けました。世界から住みやすい都市と思っていただけることは大変嬉しい事です。外国人観光客の伸び率も世界屈指で、2011年に158万人だった数値が2018年には1,142万人まで伸びています(7年間で7倍)。観光事業を通して、インフラの整備や治安の向上等、世界最高水準の国際都市を目指して大阪をバージョンアップしていきたいです。

次なる課題はオーバーツーリズム

インバウンドにおける、これからの課題は何ですか

観光客の数や質を上げることは勿論のこと、オーバーツーリズムから発生する問題にも気をつけていきたいと考えております。近年、国や企業、当局などの取り組みで訪日観光客数は右肩上がりで伸び続けています。特に東アジアからの観光客は、LCCの普及や東京と比べた時により近い大阪に多く訪れてくれます。また、訪日観光客数の増加に伴う消費金額の伸び率も大阪は全国平均と比べ高いので、買い物や食事、コト消費が多くされている場所だということがわかります。当局では嬉しい反面、住民の方の生活が不便にならないようオーバーツーリズムへの対応にもしっかり気を向けていきたいです。それが先程申し上げた「住んでよし」にも繋がると考えております。

編集後記:観光産業の伸びにも驚きましたが、大阪の行政システムや民間企業との連携、住みやすさなどそれ以外にも素敵なところがあることに気づきました。これからの日本をリードしていくのは大阪かもしれないというワクワクが湧いてきました。(INBOUNDPLUS編集部 新國光太郎)

大阪観光局 経営企画室 室長
北中孝幸様
大阪観光アドバイザー
Nigel D.R.Simpson様

INBOUND PLUS 編集部

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