今効くインバウンド対策のための
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【北海道日本ハムファイターズ】
インバウンド対応から、新球場の構想まで、お聞きしました。

訪日外国人の旅行先としても人気の北海道を本拠地とするプロ野球・北海道日本ハムファイターズ。同球団は「ファンサービス・ファースト」を球団の行動指針とし、先日公表された新球場の構想でも「国際競争力を有するライブ・エンターテイメントタウンとしてのアジアNo1のボールパークを目指す」と発表されました。これまで、台湾人ファン獲得を始めとしたインバウンド対応にも取り組まれてきた同球団の事業統括本部コンシュマービジネス部・牧健太郎様にインバウンド対応やこれからの展開について話を伺いました。

訪日外国人に、効率よく当日のイベント情報を提供するスキームを築けるかが鍵

これまでの外国人旅行者の来場傾向などはどのようなものだったでしょうか?

 アジアの選手などが在籍していると、その国の方が多く観戦に来てくれることもありましたが、基本的に訪日外国人の方で事前にチケットを購入して球場に訪れる方は少ないです。札幌に訪れる方は「食事」「自然」「ショッピング」がメインの観光目的ですが、韓国・中国・台湾の方は身近に野球がある生活をされているので、札幌に連泊された場合などは、空いている夜の空き時間に野球観戦をするケースが多いようです。日本で空き時間ができた外国人の方に、効率よく当日のイベント情報などを提供する仕組みがあれば、もう少し訪日外国人の方の空き時間を使ってもらえるのではないかと考えています。これからは特に団体旅行から個人旅行(FIT)に移行するタイミングだと考えているので、個人の旅行者にどのようにリーチして興味を持ってもらい、球場に足を運んでもらって、観戦の様子をSNSで発信するという流れを作ることができるかが重要になると考えております。

(写真左:聞き手 J&J事業創造 松本、写真右:北海道日本ハムファイターズ 牧氏)

エンターティメントを体験するために球場に訪れる外国人旅行者が増加するためには

外国人から「日本の野球」はどのように見えているのでしょうか?

 最近、北海道在住の外国人の方で私たちのチームの熱烈なファンの方から、「日本の野球の応援はとても面白い。みんな一緒に応援するあの一体感は、メジャーリーグでは感じることはできないし、例え負けたとしてもHappyで終わるのが、日本の野球応援のいいところ。」と、これからのヒントになる助言をいただきました。その方は、個人的に旅行で日本に訪れた友人の方などを年に何回か連れてきてくださり、球団オフィシャルショップで買い物をして応援をしてくれています。これから外国人のファンの方を増やすという意味では、日本を、そして日本の野球を理解してくれた外国人の方から広がりが出るような仕組みを作っていくことが肝になるのかもしれません。そうすれば、スポーツの応援の中にエンターティメントが生まれ、そのエンターティメントを体験するために球場に訪れる外国人旅行者が増えていくかもしれませんね。

様々なフィールドで深い見識や経験値を持たれている方が異業種からプロスポーツの業界に入ることが必要

株式会社北海道日本ハムファイターズについて少しご説明をお願いします。

 みなさんご存知だと思いますが、日本ハムファイターズは、当時東京を拠点にしていました。その頃は、「株式会社日本ハムファイターズ(当時)」の企業としての知名度は東京でも低い状態でした。そんな環境の中、北海道に移ることになり、「このタイミングで北海道に移ることは自分たちを大きく変えるチャンス」と捉え、会社全体が団結して立ち上がりました。社名も「日本ハムファイターズ」ではなく、「北海道日本ハムファイターズ」と『北海道』の文字を入れることを決断しました。最初の頃は、電話に出た際に「はい。日本ハムファイターズです。」と応答すると、上司から「北海道を入れなさい!」と怒られたものです(笑。

異業種からも多くの優秀な人材が入ってきました。これまで掛け持ちでやっていた業務も、その道のプロが入ることで専門性が高まり、一つ一つの業務が改善されていきました。これはどのプロスポーツチームにも言えることですが、様々なフィールドで深い見識や経験値を持たれている方が異業種からプロスポーツの業界に入らないと、「スポーツのエンターテイメント化」「スポーツの観光資源化」などを実現することはできないと思います。

『“アジアNo.1”のボールパーク』を目指した新球場建設構想

貴社のこれからの展開について。

 スポーツチームの観客動員数は、チームの成績に比例しないと言われています。3年連続で日本一になった時に4年目伸びるかというと伸びない可能性があります。これからスタジアムという場所がもっとデートスポットやファミリーが遊びに行く場所になり、そして、勝っても負けても、なんとなく笑って帰れる場所になれば、もっとスタジアムに頻繁に足を運んでくれる方が増えると考えています。そこでこれからの一番の取り組みになるのは、「新球場建設構想」です。『“北海道のシンボル”となる空間を創造する』をコンセプトに、社員一同、そして、自治体様やファンの方の協力をいただきながら、『“アジアNo.1”のボールパーク』を目指していきたいと思います。

牧 健太郎(まき けんたろう)

株式会社北海道日本ハムファイターズ
2014年より株式会社北海道日本ハムファイターズ事業統括本部のコンシューマビジネス部マーチャンダイジンググループに所属。オフィシャルショップの担当としてインバウンド対応もフォローし、現在は販売企画なども担当。

INBOUND PLUS 編集部

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