JNTO(日本政府観光局)によると、2024年7月の訪日外客数は速報値で3,292,500人。
2019年同月比110.1%で、先月に続いて2か月連続で単月過去最高を記録しました。
本記事では、訪日外客数の動向や国別の推移について紹介します。
2024年は過去最速で累計2,000万人を突破
2024年7月の訪日外客数は3,292,500人(速報値)で、新型コロナウイルス感染拡大前の2019年同月比を約10%上回りました。
月間300万人超えはこれで5か月連続となり、単月過去最高だった先月(3,135,600人)の記録を更新。
2か月連続で単月過去最高を記録しました。
これで2024年の訪日外客数累計は21,069,900 人となり、7月時点で累計2,000万人を突破したのは過去最速です。
東アジア|香港は単月最高を記録。全体の約72%を占める
東アジア各国は引き続き好調をキープ。
東アジアの4か国で訪日外客数全体の約72%を占めています。
韓国(757,700人)と台湾(571,700人)は7月として過去最高を記録。
香港(279,100人)は単月過去最高を記録しています。
中国(776,500人)は2019年同月比約75%ほどまで回復したものの、4月以降の回復は鈍化傾向。
それでも久しぶりに韓国を上回っており、さらなる中国からの訪日客の増加が期待されます。
東南アジア|インドネシアを含む5か国が7月過去最高を記録
シンガポール(28,100人)・フィリピン(55,500人)・ベトナム(49,700人)・インド(14,900人)は、6月に引き続き7月もその月の過去最高記録を更新。
7月はインドネシア(29,600人)も加えた5か国が7月として過去最高を記録しました。
スクールホリデーや直行便の増加、海外旅行需要の高まりなどが好影響を及ぼしているとみられています。
一方、タイ(53,500人)とマレーシア(19,300人)は、まだ2019年同月比には届かない水準です。
いずれも、査証免除措置による訪中旅行人気の高まりが要因の1つだとされています。
豪州・北米|2019年同月比平均約158%の大幅な伸び
豪州(48,600人)・米国(251,200人)・カナダ(48,200人)は7月として過去最高、メキシコ(16,000人)は単月過去最高を記録。
どの国も4月以降から好調をキープしています。
2019年同月比の平均は約158%で、他のエリアと比較しても顕著な伸び方です。
欧州|ロシアを除く主要各国が7月過去最高を記録
欧州では、ロシアを除く主要各国が7月として過去最高記録を更新。
英国(32,900人)・フランス(37,400人)・ドイツ(22,700人)・イタリア(18,400人)・スペイン(18,700人)の2019年同月比の平均は約120%です。
8月はパリオリンピックの影響で訪日外客数はやや落ち込んでいると予想されますが、全体的には好調だといえるでしょう。
北欧・中東地域|6月に続き7月過去最高を記録
北欧地域(15,900人)・中東地域(12,800人)も、6月に続き7月もその月の過去最高を記録。
前年同月比約130%の順調な増加傾向を見せています。
例年8月以降は訪日外客数が減少傾向に。今後の動きに要注目
2024年の訪日外客数は、7月までに過去最速で2,000万人を超えるなど今までにないほど好調でしたが、例年8〜9月は訪日客数が減少します。
このまま好調を維持し続けるのか、例年どおり一度落ち着くのか、注目していきましょう。