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高知県の外国人宿泊者数が増加傾向!考えられる要因や特徴的な取り組みを紹介

高知県の外国人宿泊者数は2023年の速報値で129,480人。

この数は全都道府県中40位と少ないながら、コロナ禍前の2019年比約136%と順調にインバウンド客を集めつつあります。

本記事では、高知県の外国人宿泊者数が増加傾向である要因や、インバウンド集客のための独自の取り組みについて紹介します。

高知県の2023年の外国人宿泊者数は2019年比で約136%

2023年に高知県に宿泊した外国人の数は、速報値で129,480人でした。

これは、全都道府県で40位の外国人宿泊客数です。

高知県の外国人宿泊者数は、少なくとも2013〜2022年の9年間、全国の外国人宿泊者数と同様に推移していました。

一方、2023年の外国人宿泊者数2019年比が100%に満たなかった都道府県が半数以上あるなかで、高知県は135.8%と東京都(145.6%)に次ぐ大きな伸びを見せています。

参考:宿泊旅行統計調査(観光庁)

2023年に高知を訪れた外国人観光客のうち、最も多いのが台湾からの観光客で30,730人(全体の42.5%)。

これには、2023年10月から販売が開始された高知と台湾を結ぶ定期チャーター便が大きく影響していると考えられます。

参考:宿泊旅行統計調査(観光庁)

商店街を上げてインバウンド客へのサービスを充実させる取り組みを実施

高知県では、コロナ禍以前から人気観光地の高知城に近い市内中心部の商店街で、インバウンド客へのサービスを充実させる取り組みを実施しています。

フリーWi-Fiやメニュー・表示の多言語化をはじめ、店員と外国人客が指差しでコミュニケーションできるツールの展開を進めてきました。

飲食店では、高知を象徴する人気観光スポットである「ひろめ市場」にも、多くのインバウンド客が訪れています。

多くの飲食店が入っており、好きな食べ物・飲み物を購入したあと好きな席で食事を楽しむフードコート形式のひろめ市場では、高知の名産品を楽しめるのはもちろん、地元民とのコミュニケーションも楽しめる、と外国人観光客から人気です。

台湾の人も含め、ひろめ市場のような「セルフサービスのフードコートシステム」に馴染みのない外国人もいますが、ひろめ市場はこれにうまく対応しています。

食べ終わった食器は施設の人が回収してくれるため、システムがわからなくても安心して食事を楽しむことが可能です。

このシステムはトリップアドバイザーにも掲載されており、旅行を計画中の外国人がひろめ市場を行先に選ぶ1つの要因となっている可能性もあるでしょう。

外国人が安心して利用できるシステムづくりを

スタッフが食器を回収するひろめ市場のシステムには、「入居する各店舗の食器洗いの負担軽減」「回転率の向上」などさまざまなメリットがあり、インバウンド客のために生まれたものではありませんが、結果的に外国人が日本のルールを気にせずに使える形になっています。

インバウンド集客に力を入れたいなら、日本とは異なる習慣や文化に目を向け、外国人が利用しやすいルール・システムを作ることも重要なポイントだといえるでしょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

INBOUND PLUS 編集部

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