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スナックが外国人観光客に人気!支持される理由や注意点は?

JNTO(日本政府観光局)によると、2023年9月の訪日外客数は2,184,300人で、2019年同月比の9割を超えるまで回復しました。
(参考:https://www.jnto.go.jp/news/press/20231018_monthly.html

新型コロナウイルス拡大前のように多くの外国人が日本での観光を楽しんでいる中、外国人観光客から少しずつ人気を集めているのがスナックです。

日本でも比較的ディープなナイトカルチャーの1つであるスナックが、なぜ外国人観光客から注目されているのでしょうか?
本記事では、外国人観光客からスナックが支持されている現状やその理由について紹介します。

なぜ人気?日本独自のカルチャーともいえる「スナック」

スナックとは、お酒を飲みながら、いわゆる「ママ」との会話を楽しんだり、居合わせたほかのお客さんと話をしたり、カラオケで歌を歌ったり聴いたりする飲食店のことです。
日本人にとっては当たり前の存在であるスナックですが、実は海外にはあまりない業態ともいえます。

例えば海外ではバーやパブなどがお酒を飲む場として一般的ですが、バーやパブの従業員の多くは積極的にお客さんとの会話を楽しむようなスタンスではありません。また、バーやパブにはカラオケの設置もほぼなく、ほかのお客さんの前で歌ったり、反対にほかのお客さんの歌を聴いたりするシーンも少ないでしょう。

ところがスナックでは、カウンター越しにママが気さくに話しかけてきたり、近くの席のお客さんと会話が始まったりするのは当たり前。
バーやパブでは味わえないアットホームな空間でお酒を楽しめるのがスナックの魅力です。

こうしたスナックの独特な雰囲気が、「ディープな日本の文化を体感できる」と外国人観光客の中でじわじわと人気を高めています。

外国人も参加できるスナックツアーも開催されている

(参考:https://www.youtube.com/watch?v=pfKwvdNq3Eo
最近では、外国人が参加できるスナックを巡るツアーも用意されています。
オンラインスナック横丁文化株式会社は、東京各所のスナックを巡る外国人向けのツアーを主催。
日本人でも初めてのお店にはなかなか入りにくいスナックですが、ツアーに参加すれば外国人観光客でも気軽にスナックに挑戦できると話題です。

また、ツアーには英語が話せるガイドが同行するため、日本語が話せない外国人でも問題ありません。
外国人向けのスナックツアーはメディアでも取り上げられており、参加した外国人観光客が最初こそ独特な雰囲気に戸惑いながらも、最終的にはスナックを楽しんでいる様子が見られます。

このようなスナックツアーの開催は現状、一部の地域に限定されているものの、今後は日本全国に広がっていくかもしれません。

スナックでの外国人受け入れには注意点も

(参考:https://news.yahoo.co.jp/articles/a9f1dd367c3532dafd16a7f47d6b301562a62b73
外国人観光客の間でスナックが観光地化しつつある一方、外国人観光客の入店を断っているスナックもあります。

ある浅草のスナックでは、外国人観光客のマナーに困惑した経験からその後の外国人観光客の入店を断っているそうです。
例えば、「混雑してきても席を詰めない」「ウイスキーの水割り1杯しか注文しない」など、スナックを知る日本人ならあまりしないようなマナー違反も、外国人観光客は知りません。
マナー違反の外国人にルールを説明するにも言葉が通じないためママは困ってしまい、結果として常連客を大切にするために外国人観光客の入店を断らざるを得ないようです。

ツアーであればガイドがスナックの文化やマナーを説明してくれるものの、飛び込みの入店の場合は自分でスナックとは何かを伝える必要がある点には注意してください。
外国人観光客を積極的に受け入れるのであれば、英語の注意書きを用意するなどの工夫が必要だといえるでしょう。

本記事では、外国人観光客から注目を集めているスナックについて紹介しました。
日本独自のディープなナイトカルチャーに触れられるスナックは、今後も多くの外国人観光客の訪問先として選ばれるでしょう。

ただし、スナック独自の文化やマナーを知らない外国人に対して、いかにしてスナックの楽しみ方を理解してもらうかは1つの課題ともいえます。
外国人観光客にも足を運んでもらいたいスナック経営者の方や、スナックツアーの開催を計画している方にとっては、スナックとは何かを伝える方法が成功の鍵となるでしょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。

INBOUND PLUS 編集部

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