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訪日中に最も不便に感じることの第1位はWi-Fi環境  飲食店ができる対策は?

2023年10月18日、日本政府観光局(JNTO)は訪日外客数を2,184,300人、2019年同月比9割超えと発表しました。日本を訪れる外国人旅行者の数は個人観光再開から約1年経過した現在も順調に回復しています。そして、インバウンド観光が再び活発化する中で、外国人旅行者が快適に滞在できる環境整備が急務となっています。

外国人旅行者は旅行中にどんなことに困っているのでしょうか?

2023年6月に株式会社学研ホールディングスのグループ会社、株式会社地球の歩き方の運営メディア、訪日外国人向け旅行情報サイト「GOOD LUCK TRIP」では、同サイトを訪れた海外在住10代~60代以上の男女891人を対象に、「訪日中に困ったこと」について、インターネット調査を実施。ランキングを発表しています。

引用元 株式会社地球の歩き方「GOOD LUCK TRIP(好運日本行)」

 

外国人旅行者にとって最も不便なことは「Wi-Fi環境(31.5%)」でした。旅行者は無料Wi-Fiを頻繁に利用しますが、日本の無料Wi-Fiの普及率が低いため、快適なインターネット環境が不足していると感じているようです。
次いで2位は「施設等のスタッフとのコミュニケーションがとれない(20.2%)」、3位には「多言語表示の少なさ・わかりにくさ(17.5%)」と続き、言語の違いによる不便さが明らかになりました。
これらの問題は、2019年に観光庁が提起した受け入れ環境の改善課題であり、現在から4年が経過しても、地域によって改善が進展している一方、まだまだ取り組むべき課題が存在しています。https://www.mlit.go.jp/kankocho/news08_000267.html

引用元 株式会社地球の歩き方「GOOD LUCK TRIP(好運日本行)」

 

また、多くの外国人旅行者が、事前予約をせず、直接訪問(36.7%)していることが明らかになりました。
https://ghd.gakken.co.jp/item/newsitem20230608_01/

外国人観光客の集客を成功させるためには、以下のような対策が考えられます。

Wi-Fi無料提供:飲食店内で無料Wi-Fiを提供することで、外国人旅行者がスムーズにインターネットにアクセスできるようにする。その環境があることを店頭やサイトで告知する。

多言語メニューと食材案内:外国人客が料理を理解しやすくなるように、外国語でのメニューや案内に加えて、ベジタリアンやヴィーガン向けメニュー、アレルギー対応の有無、グルテンフリーなどの食材情報をわかりやすく記載

写真付きメニューやQRコードメニューの作成:料理の内容が視覚的にわかるように、写真付きメニューやQRコードメニューを導入

キャッシュレス・カード決済:キャッシュレス決済を利用することで、通貨の交換手数料を回避し、スムーズで誤解のない支払いが可能

ローカルな飲食店情報の発信:人口の少ない地域では競合が少なく、その地域ならではのサービスを提供しやすいため、独自性は大きな利点です。SNSや広告を活用して、飲食だけでなく店の広さやイベント体験などをアピールし、集客に繋げることができます。

日本文化や食事のルールを伝える:日本では座敷で靴を脱ぐことや、食事の前後に両手を合わせ食前は「いただきます」、食後は「ごちそうさま」と言います。
お通しが出てくることは海外では稀ですし、お水やお茶が無料で出てくるという習慣も海外の飲食店ではまずありません。
外国人旅行者と日本の文化を共有することで相互理解が深まり、より親密な体験ができるようになります。また、食事を通じて日本の伝統や価値観を知ってもらうことで、文化交流が進み、日本の魅力が広がります。

以上、すでに周知されている取り組みではありますが、より丁寧に行うことで外国人旅行者の利便性が向上し、日本の飲食店での滞在が快適なものになるのではないでしょうか。本記事がインバウンド対策に向け、少しでも参考になれば幸いです。

※国土交通省・観光庁では、訪日外国人旅行者向けの無料公衆無線LANの整備促進に努めています。HPで、「利用者の費用が無料であること」「訪日外国人旅行者が用意に利用できること」「多言語による案内情報が含まれること」など外国人向けの無料Wi-Fiスポットを掲載しています。

Japan.Free Wi-Fi  https://www.mlit.go.jp/kankocho/news08_000238.html
日本政府観光局
http://www.jnto.go.jp/jpn/statistics/data_info_listing/

INBOUND PLUS 編集部

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