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ワークライフバランスをサポート 柔軟な働き方で注目されるスポットワーカーの雇用-エムスターダイニング-

— エムスターダイニング株式会社 

2020年に設立したエムスターダイニング株式会社は、ハワイアンフードを提供する「アイランドプレートランチ」、本格的なハワイアンレストラン「ザ・アイランド」など含む10店舗を運営しています。同社はハワイの魅力を食を通じて伝えています。食事のスタイルが多様化したコロナ禍においてはテイクアウトやデリバリー事業に積極的に取り組み、お客様のニーズに応えてきました。飲食事業だけでなく、ハワイアン食品の通信販売や飲食店のプロデュース事業にも注力し、幅広い事業展開を進めています。
事業への想いや従業員との関わりについて、同社​代表取締役社長の高野 夏彦様にお話を伺いました。

今回の取材で同社の取り組みには4つのポイントがありました。
この4つのポイントの詳細はインタビューの模様をご覧いただければと思います。


1.  デリバリーでは、お客様が料理を受け取る際にも出来立ての美味しさが提供できるよう意識した商品開発
・「出来立てで抜群に美味しい商品をお客様にご提供する 料理の価値を向上させる」というミッションを社内で繰り返し伝える
・飲食業界で長年の経験をもつ社長が食べて美味しいと納得したもの以外は提供しない「味」へのこだわり

2.  インスタグラムに集中した宣伝、販促活動
・インスタグラムの投稿写真や頻度、ターゲットを意識した広告、フォロー特典などを強化(ハワイアンブランド2つでフォロワー数約9千人)

3. 採用にはリファラル制度を取入れ、タイミーからのスポットワーカーを雇用
・役員やアルバイトスタッフの近しい知人、飲食業経験者などの紹介を受けるリファラル制度を取入れる
・タイミーを活用し、スポットワーカーを日雇いで雇用
・残業をなくすことやシフト希望にも柔軟に対応し、スタッフのライフワークバランスを重視

4. 少ないスタッフが効率よく動けるマニュアルを用いた1対1の教育環境
・店舗常駐スタッフが約3名であることからオペレーションなどのマニュアルを用いた研修を1対1で行う
・スタッフの負担を軽減させるため、事前に調理された食材や製品を活用して作業手順を簡素化させる
・デリバリー回数の多いお客様に感謝をこめて手書きのメッセージとプレゼントで長期的な信頼につなげる


「食」でハワイのゆったりした空気感を味わって欲しい

――お店ではハワイを意識した料理を提供されていますが、ハワイのビジネスを始めたきっかけを教えていただけますか?

(高野社長)
私は「一風堂」(力の源ホールディングス)の仕事で海外に在住していました。日本に戻り、新たに飲食店のコンサルティング事業で独立をしました。その後、世界中が新型コロナウィルスの影響を大きく受け、飲食店が窮地に立っているのを目の当たりにしました。27年飲食業界に携わっていた経験から何とか業界の力になれないかと考え、2020年にテイクアウトやデリバリー業態で会社を立ち上げることにしました。ハワイアンフードを提供しようと思ったのは、私や家族がハワイ好きということもあります。どうなるかわからない国内の状況下で、ハワイ独特のゆったりした時間や空気感をお客様に味わって欲しいと思ったからです。また、ハワイ料理を提供する競合店が少なかったことも気持ちを後押ししてくれました。

自分が100%納得できる料理だけを提供し続けたい

――掲げられているミッションにはどのような想いが込められていますか?

(高野社長)
我々のミッションは「出来立てで抜群に美味しい商品をお客様にご提供する 料理の価値を向上させる」と誰が聞いても納得して理解出来るものを掲げています。ミッションの一部である「出来立てで抜群に美味しい商品をお客様にご提供する」が商品に対する私の判断基準となっています。
私自身、19歳で飲食業界に入り、キッチンスタッフから始まり多くの経験を積んできました。また、さまざまな飲食店に食べに行き「料理の味」も学びました。その経験からお客様に提供するものは、自分が100%納得できる料理だけを提供し続けたいと考えています。

出来立てが美味しいのは当たり前です。テイクアウトやデリバリーでは、お客様が料理を受け取り、箱を開けた瞬間も出来立てのような美味しさを提供することが必要です。スタッフ全員がこの点を強く意識し、料理の品質を保つために力を注いでいます。現在10店舗を展開していますが、そのうち7店舗はFC(フランチャイズ)店です。直営店は3店舗で規模は小さいので、ミッションについては店舗スタッフに直接繰り返し伝えています。

集客にはインスタグラムを活用

――新規出店の際、集客はどのような取り組みをされましたか?

(高野社長)
販促活動は、かけられるコストを全てインスタグラムに充てて行いました。当時我々は、「とことんインスタグラムを使ってみよう」と強い意気込みがありました。具体的に行なったことは、インフルエンサーに来ていただいて告知してもらうことやターゲットを絞った効果的な広告、投稿頻度や投稿時間の研究、インスタグラムを見てくれた方への特典などです。それに加え、投稿する写真はプロのカメラマンに撮影していただいたものにこだわって投稿を行っています。アカウントはハワイアンブランド2つを合わせて9千フォロワーほどになりました。

店内はキャッシュレス決済を採用しています。コロナ禍で少しでも安心していただけるように1号店からキャッシュレスをアピールしました。これにより、お客様は現金を使わずスムーズにお支払いいただくことができています。開店当初は主に若い世代のお客様が多く来店するだろうと期待していました。しかし、ハワイが好きな40代から50代後半のお客様も多く訪れ、キャッシュレス決済にもスマートにご対応いただけているのが嬉しいサプライズとなりました。

タイミーを活用し、働きやすい環境を整える

―― 会社の採用アップに向け、何か工夫されていることはありますか?

(高野社長)
採用に関しては、私をはじめ役員などの知人に声をかけることや既存スタッフの紹介を積極的に採用するリファラル制度を行なっています。

コロナ禍で働く方のニーズが多様化したこともあり、採用も柔軟に行なっていこうとタイミー(働きたい時間と働いて欲しい時間をマッチングするスキマバイト募集サービス)も活用しています。短時間から働けるワーカーさんを雇用することでスタッフの休日取得や労働時間の調整などが円滑に行えるようにしています。これにより、スタッフのワークライフバランスをサポートし、働きやすい環境を整えています。

対面でマニュアルを活用しながら1対1での指導

――スタッフの育成はどのような取り組みをされていますか?

(高野社長)
スタッフのトレーニングは、直営店とFC店の両方で人財開発を担当する役員と商品開発を担当する役員の2名体制で行なっています。店舗は敷地面積が狭く、一度に勤務できるスタッフは3名ほどです。私の過去の経験から、オペレーション教育に動画やアプリなどを使用する方法があることは理解しています。しかしスタッフが少ない場合、対面でマニュアルを活用しながら1対1で指導するのが最も効果的だと考えています。1人ひとりに十分な時間をかけてトレーニングすることができ、誤りが生じた際にも修正が迅速に行えるからです。また、スタッフ数が限られているため、調理済みの食材や製品を活用して作業をスムーズにし、スタッフの負担を軽減する工夫をしています。

当社独自の取り組みとしては、デリバリーを何度もリピート注文してくださるお客様に対しては、スタッフから手書きでお礼の手紙と心ばかりのプレゼントを届けています。感謝を伝えることで長期的な信頼関係を築くことを大切にしています。

求人者の方へ

――どのような人材を求められていますか?また、求職者の方に伝えたいことはありますか?

(高野社長)
当社は商品に対してこだわりを持っており、高い意識を持つスタッフと一緒に働くことで多くのことを学ぶことができます。ブランドプロデュースを行う上で店舗ごとのブランドが発信する文化を大切にし、一緒に広めていただける方を求めています。スタッフの定着には働きやすい環境、仲間との良好な関係、そして仕事のやりがいが重要だと考えています。
スタッフには「出来立てで抜群に美味しい商品をお客様にご提供する 料理の価値を向上させる」ことができているか、我々のミッションを振り返る機会を多く設けています。当社でさまざまな経験をし、学んだことが次のステップでも活かすことができるなら喜ばしいと思います。

店舗情報:THE ISLAND吉良ワイキキビーチ店(代表店舗)/ 愛知県西尾市吉良町宮崎西部田9 Lani Suite 1F

 

写真提供:エムスターダイニング株式会社  /  取材、執筆:秋山直子

INBOUND PLUS 編集部

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