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値上げでも大行列!丸亀製麺が選ばれ続ける「価格以上の満足度」の秘密

近年、原材料費や人件費の高騰を受け、多くの飲食店が価格改定に踏み切っています。うどんチェーンの「丸亀製麺」も例外ではなく、度重なる値上げを行ってきました。庶民の味方として親しまれてきた手軽な価格帯のうどんが値上がりすることで、一部の顧客からは「足が遠のくかもしれない」といった懸念の声も聞かれました。しかし、丸亀製麺は値上げ後も顧客離れを最小限に抑え、むしろ堅調な集客を維持していると発表されています。
本記事では、値上げ後にも堅調な集客を維持できた丸亀製麺の戦略について紹介します。

値上げと同時に打ち出した多様な新メニュー

丸亀製麺が顧客を離さなかった最大の要因は、単なる値上げで終わらせず、顧客のニーズに合わせた新たな価値提供を同時に行った点にあります。この戦略は、値上げによる顧客の抵抗感を和らげ、幅広い層の顧客を取り込むことに成功しました。特に注目されたのは、子ども向けの低価格メニューや少量を求める層に向けた手軽な商品展開です。例えば、子どもでも気軽に楽しめるサイズのうどんや天ぷらなどのサイドメニューを充実させました。これにより、家族連れは「子どもが食べられるものがない」「量が多い」といった心配をせずに利用でき、家計への負担も軽減されるため、気軽に外食の選択肢として丸亀製麺を選ぶようになりました。

これらの施策は、値上げによって一度に支払う金額が増えることへの心理的な抵抗感を和らげる効果をもたらしました。顧客は「値上げされたが、自分たちのニーズに合った選択肢が増えた」と感じたため、丸亀製麺を訪れるきっかけが創出され、結果として幅広い層の顧客を維持し、さらには新規顧客の獲得にも成功しました。

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顧客の多様なニーズに応える戦略の成功

丸亀製麺が導入した新メニューは、単に「安い」という価値提供に留まらず、「必要なものを必要なだけ」という、現代の消費者が求める柔軟なニーズに見事に応えるものでした。この戦略は、顧客の来店頻度を大幅に増加させ、ブランド全体の魅力を高めることに成功しました。
更には、新商品や期間限定メニューの開発と並行して、5月上旬から無料で提供する薬味の種類を拡大しました。以前まで無料で利用することが出来た青ねぎ、おろししょうが、天かすに、「わかめ」と店舗仕込みの「しび辛ラー油」が追加され、このニュースは日ごろから丸亀製麺を利用する顧客以外の人々にも大きく広まりました。

結果として、丸亀製麺は価格だけでなく、顧客体験全体の満足度を高めることに成功しました。単なる価格改定による一時的な顧客離れを最小限に抑え、むしろ「顧客のニーズに寄り添い、よりパーソナルな体験を提供してくれるブランド」としてのイメージを確立しました。これにより、価格改定によるマイナス面をはるかに上回る価値を提供し、顧客との強固な信頼関係を築き上げたと考えられます。

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おわりに

今回の丸亀製麺の戦略は、単なる価格競争からの脱却だけでなく、顧客のライフスタイルや利用シーンに合わせたきめ細やかなサービス提供の重要性を示しています。厳しい経済環境下においても、顧客の心を掴み続けるためには、価格以上の「価値」を提供することが不可欠です。子ども向け少量メニューや無料の薬味追加といった取り組みは、一見すると売上単価の低下に繋がるように思えますが、結果的には来店頻度を高め、顧客ロイヤルティを醸成する上で非常に効果的であることが証明されました。丸亀製麺は、値上げの時代における外食産業の新たなビジネスモデルとして、持続可能な成長を実現するためのヒントを提供していると言えるでしょう。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

INBOUND PLUS 編集部

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