2024年12月21日、東京都営地下鉄と京浜急行電鉄(以下、京急)が、クレジットカードのタッチ決済による乗車実証実験を行うことが発表されました。この実験は、訪日外国人旅行者(インバウンド)の利便性向上を目的としており、今後の公共交通システムの発展に大きな影響を与えることが期待されています。
本記事では、クレジットカードによるタッチ乗車の概要とインバウンド需要への効果について紹介します。
クレジットカードのタッチ乗車実証実験の概要
この実証実験では、都営地下鉄と京急の一部の駅でクレジットカードやスマートフォンのNFC機能を使ったタッチ決済による乗車が可能になります。これまで公共交通機関の利用には交通系ICカードの購入や事前のチャージが必要でしたが、この実験により外国人旅行者でも手続きなしにスムーズに乗車できるようになります。
実証実験の対象となるのは、都営地下鉄の浅草線と大江戸線、京急の本線の一部の駅です。決済方式は、Visa、Mastercard、American Express、JCBなどの主要クレジットカードブランドに対応する予定です。
この実験を通じてクレカによる公共交通の利用が可能かどうか、利用者の反応や利便性、決済の速度や精度などが検証されます。実験期間は約1年間を予定しており、その後の本格導入に向けた課題の抽出や対策の検討が行われる見込みです。
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インバウンド需要への対応
この実証実験の背景にあるのは、訪日外国人旅行者(インバウンド)の増加と、その需要に対する公共交通機関の対応です。近年、訪日外国人旅行者数は急増しており、2019年には過去最高の3,188万人を記録しました。
しかし、公共交通機関の利用においてはICカードの購入や事前のチャージ、料金の計算など日本人ユーザーにとっては当然のことでも外国人にとっては煩雑な手順が障壁となっていました。
そのため、クレジットカードによる簡単な乗車決済システムの導入は外国人旅行者の利便性向上につながると期待されています。さらに、キャッシュレス決済の普及にも寄与し、訪日外国人の消費喚起にも貢献することが期待されています。
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今後の展望
この実証実験の成功は、公共交通機関の利用における決済方式の革新につながる可能性があります。
クレカタッチ決済の導入により、外国人旅行者にとってより使いやすい公共交通サービスが提供されることが期待されます。これにより、訪日外国人の滞在中の移動利便性が高まり、観光消費の拡大にも寄与すると考えられます。
また、キャッシュレス化の推進という観点からもクレカタッチ決済の導入は意義があります。日本国内における現金離れが進む中、公共交通機関におけるキャッシュレス決済の普及は利用者の利便性向上と事業者の業務効率化にもつながるでしょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。