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2024年のGWも観光地は混雑。オーバーツーリズムの発生とその対策を紹介

2024年のゴールデンウィーク(GW)は4月27日〜5月6日の最大10連休で、日本各地の観光地は観光客で賑わいました。

特に今年は外国人観光客に加えて、円安などを考慮して海外旅行を控えた日本人観光客も多かったようです。

本記事では、近年問題視されているオーバーツーリズムについて、2024年GWに話題となった事例や対策について紹介します。

京都の事例|観光地へ向かう公共交通機関が大混雑

京都では、多くの観光客が訪れた影響で公共交通機関が大混雑。

特に地域住民にとって大切な移動手段であるバスの混雑は深刻で、通勤・通学や買い物のために使いたい地域住民が利用できないほどだったと報道されています。

観光客の増加を見越して増便していたバスや、バス停近くから目的地の目の前まで移動できる乗り合いタクシーで対応したものの、今度はバスやタクシーによって道が混雑してしまいました。

このように京都駅周辺では、典型的ともいえるオーバーツーリズムが発生してしまったようです。

この対策として、バスから無料で乗り換えられる地下鉄への振替輸送を実施。

1本のバスで目的地を目指す場合には繁華街を通るため渋滞で30分以上かかるところを、途中で地下鉄に乗り換えることで10分以上短縮し、混雑も緩和できる、といったものです。

大混雑しているバス車内で長時間耐えるよりも地下鉄に乗り換えた観光客も多かったようで、一定の効果があったと報道されています。

 

神奈川の事例|江ノ島電鉄の混雑緩和に向けた実証実験を実施

同じく公共交通機関の大混雑に悩む神奈川県鎌倉市では、江ノ島電鉄鎌倉駅の混雑緩和に向けた実証実験を実施。

GWをはじめとした観光シーズンには多くの観光客が鎌倉駅に押し寄せ、ホームにたどり着くのも一苦労するオーバーツーリズムが発生します。

江ノ島電鉄を通勤・通学などに使う地元の人も多く、課題となっていました。

今回の実証実験では、人気観光地である高徳院の大仏や長谷寺の最寄り駅「長谷駅」までの徒歩移動を促すというもの。

鎌倉駅から高徳院へは徒歩でおよそ30分ほどなので、鎌倉駅の混雑状況によっては大行列に並んで電車を待つよりも早くたどり着くことができます。

現在は徒歩移動を促すプラカードを持った人を各地に配置していますが、徒歩移動の方が早いという認識が当たり前になれば、鎌倉駅の混雑は緩和されるかもしれません。

 

人気観光地のオーバーツーリズムは今後も続く

各地でオーバーツーリズム対策が進められていますが、すぐに解決することはなさそうです。

逆に考えれば、人気観光地ではない地方や、人気スポットへのルートから外れた場所のお店などは、混雑を嫌う観光客の集客が狙えるかもしれません。

オーバーツーリズムの現状や観光客のニーズに注目し、自店の集客に繋がるアイデアを検討してみましょう。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

INBOUND PLUS 編集部

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