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4年連続「働きがいのある会社」ベストカンパニー! 必見!!従業員満足度を上げる多くの具体策 ー NATTY SWANKYホールディングス ー

 -株式会社NATTY SWANKYホルディングス -

居酒屋「肉汁餃子のダンダダン」で知られる株式会社NATTY SWANKYホールディングスは、2001年の会社設立以来、順調に業績を伸ばしてきました。2023年1月期には連結売上高58億4600万円を達成。現在、全国に131店舗(2023年6月時点)を展開し、今後も更なる事業成長を目指しています。また、同社は2017年には外食アワードを受賞し、2018年には「ホワイト企業大賞」の人が輝く経営賞を受賞。(参照:https://whitecompany.jp/locus/)さらに、2018年から2021年までの4年連続「働きがいのある会社ランキング」でベストカンパニーに選出され社員満足度の高さを示してきました。2019年には東証マザーズ(現:東証グロース市場)に上場し、2022年には事業をホールディングス化しています。
社員の満足度向上のためにどのような取り組みを行っているのか、同社代表取締役社長の井石 裕二様にお話を伺いました。

今回の取材で同社の取り組みには4つのポイントがありました。
この4つのポイントの詳細はインタビューの模様をご覧いただければと思います。


1.経営理念と行動指針「5つの心」を記載した独自の「餃子論」を全社員に浸透させる 
・「餃子論」に記載されている理念や行動指針「5つの心=向上心、好奇心、探究心、自立心、忠誠心」を全社員に浸透させ、体現を図る

2.「ダンダダンAWARD」や「最強店舗営餃」など従業員満足度を高める取り組み
  ・「ダンダダンAWARD」(成果発表会)や「最強店舗営餃」(オールスター選抜スタッフによる期間限定営業)を通して従業員の働く意欲の向上や業務効率化に直結させる

3.アルバイトから社員への登用を全店で強化・
・人材確保の一環としてアルバイトから社員への登用に全店で注力
仕事への意欲や能力を評価し社員としてのポテンシャルを見出す

4.「新人研修」、「階層別会」など社員育成の研修と業界では珍しい昇給、昇格年4回の人事評価
・入社後に理念やビジネスマナーの基礎、衛生管理などを学ぶ「新人研修」のほか「階層別会」で役職ごとに適した研修を実施
・年4回の人事評価を実施 約300項目ある評価シートを使用した中間面談や評価者面談で達成度の確認を行い適切に昇給、昇格し高い意識で仕事に向き合う環境づくりを行う


“餃子とビール”に特化した居酒屋

--創業のきっかけ、「肉汁餃子のダンダダン」の名づけの由来は?

(井石社長)
会社の設立は2001年です。ラーメン店で修行をしていた田中(現:取締役副社長 田中 竜也氏)と知り合い、一緒にラーメン店を始めたのがきっかけとなります。「ダンダダン」をオープンする前に別業態も行っていましたが老若男女、幅広く楽しんでもらえる店を創りたいと考えていました。元々私が餃子が大好きでラーメン店に出していた餃子が好評だったことから餃子を中心にした料理を提供し、アルコールも一緒に楽しめる店を開くことに決めました。「ダンダダン」オープン当時は資金も十分なかったため、客席が15席の小さな店舗でのスタートでした。“餃子とビール”に特化した居酒屋が周囲になかったこともあり、初年度から行列ができるほどのお客様で賑わいました。これに事業の可能性を感じて一店舗ずつ地元に愛される店づくりを重ね、現在は131店舗まで成長しました。

「ダンダダン」のネーミングについては、ホップステップジャンプのような段階を踏んで少しずつ上を目指していこうという意味合いがあります。名前を覚えてもらいたくてインパクトの強い名前を選びました。

理念と自社オリジナル餃子論を社内に浸透

 --「街に永く愛される、 粋で鯔背(いなせ)な店づくり」この経営理念をどのような想いで掲げ、また理念をどのようにして社内に浸透させていますか?

(井石社長)
当社では理念の浸透を図るために独自の「餃子論」という本を作成しましたこの本には、私たちの理念や行動指針である「5つの心」が詳細に記載されています。
「5つの心」とは、私たちが求める心の在り方です。まず、「向上心」とは、現状に満足せず、常に成長し続ける意志を持つこと。次に、「好奇心」とは、どんなことにも関心を持ち、新たな発見を求めること。「探究心」とは、足元を振り返り、目の前の課題や仕事に取り組むこと。そして、「自立心」とは、人や状況のせいにするのではなく、自分自身に責任を持つことを意味します。最後に「忠誠心」とは、関わる全ての人々に感謝し、忠誠を尽くし恩返しをすることです。
全従業員にこれらの「5つの心」を持って業務に取り組んで欲しいと考えています。理念の浸透と記憶定着のために、定期的に「餃子論」の内容を書き写すテストを実施しています。

従業員への満足度を高める取り組み

--社風づくりや従業員のモチベーションを高める工夫、取り組みはありますか?

(井石社長)
明るく活気ある社風づくりとして様々な取り組みを行っています。年に一度開催しているのは「ダンダダンAWARD」と「最強店舗営餃」です。「ダンダダンAWARD」は成果発表会です。ノミネートされた数店の優秀店がアルバイトを含めて登壇し、どのような施策で優秀店舗になったのかプレゼンを行い、最優秀店を決めます。最優秀店に選ばれた店舗は、店舗営業を他店のスタッフが代行し、最優秀店スタッフ全員をディズニーランドに招待する報奨があります。年度によって報奨は異なりますが皆で楽しめる内容をプレゼントしています。

「最強店舗営餃」は総勢2000名のスタッフの中から選抜されたオールスタースタッフが本店で3日間営業を行います。スピードや一つ一つのクオリティなど“ダンダダンとしてのあるべき姿”をみせることで、あのようなヒーロースタッフになりたいとスタッフ皆の士気を高める活気あるイベントです。期間中は他店の従業員は客として無料招待され、本店までの交通費も支給しています。
そして、継続して行っているものが読書手当制度」です。従業員が毎月の課題図書を読んで感想文を提出すると3千円を書籍代として支給される制度です。これは私が若い時にあまり本を読んでこなかったことや、アルバイト先で読んだ本にとても感銘を受けたからです。課題図書は主にビジネス書ですが、書籍からも様々なことを学んでほしいという私の想いからつくった制度です。この他にもバスケットボールや野球、ダーツなどの部活動の活動費の補助など、自店スタッフの関わりだけでなく、横や斜めの繋がりもできる取り組みを行なっています。従業員が会社を好きになることで業務効率や働く意欲の向上に直結するものとして大切なことだと捉えています。

--人手不足の観点から採用を成功させるために工夫されていることはありますか?

(井石社長)
人材確保の一環としてアルバイトから社員への登用に全店で力を入れています。実際に働いているアルバイトスタッフの中から、仕事への意欲や能力を評価し、社員としてのポテンシャルを見出すことを重視しています。

充実した育成制度と年4回の人事評価

--従業員の育成や評価はどのようなことが行われていますか?

(井石社長)
教育制度に力を入れており、入社後は本社での座学を通じて、理念やビジネスマナーの基礎、衛生管理などを学ぶ「新人研修」を実施しています。その後、研修店舗で1ヶ月間の実践的な研修を行います。他に月に1回、「階層別会」という形で役職ごとに適した研修を実施しています。階層が上がるほど求められる能力は多岐にわたるため、OJTや自主的な勉強だけでは限界があります。そのため、階層別研修を通じて対象者のスキルを底上げし、安定感のある人材を育成しています。

人事評価は年4回です。3ヶ月先の目標であれば、スタッフも目標イメージを持ちやすいため、日々の業務の中でも、高い意識を持って行動することができています。当社では約300項目ある評価シートを使用し、中間面談や評価者面談を行い、適切に昇給、昇格を行います。達成度を確認することでスタッフのやる気を後押しし、仕事に向き合えるよう制度を整えています。

企業が求める人材とは

--スタッフの皆さんにはどのような人になって欲しいと思いますか?

(井石社長)
「肉汁餃子のダンダダン」が永くお客様に愛され続けるよう、5つの心を持ち、主体性を持って行動できる人になって欲しいと思います。コロナのように外部の環境に左右されることがあっても、お客様に喜んでいただくために、私たちは心を込めた美味しい餃子とサービスを提供することに磨きをかけていきます。当社の理念に共感し、一緒に成長していける仲間として、皆さんと共に歩んでいきたいと思っています。

店舗情報:肉汁餃子のダンダダン なんば店(代表店舗) / 大阪府大阪市中央区難波三丁目1番28号

 

写真提供:株式会社NATTY SWANKYホールディングス  /  取材、執筆:秋山直子

INBOUND PLUS 編集部

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