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【インバウンド×スポーツ】
2021開催、ワールドマスターズゲームズ2021関西組織委員会

 2021年5月に、関西で、世界最大級の生涯スポーツの総合競技大会である、ワールドマスターズゲームズがアジアで初めて開催されます。その大会の概要や目的、円滑な運営に必要なボランティアの募集、そして世界中から生涯スポーツの愛好者たちが一堂に会するこの機会に、大会を通じた新たな観光プログラムを開発しようという挑戦への意気込みまで、大規模な国際大会に隠された運営の努力を大会組織委員会の方に伺いました。

生涯スポーツの世界大会を関西で

大会の趣旨や、開催にあたっての思いと狙いを聞かせてください

 ワールドマスターズゲームズは、概ね30歳以上(*筆者注:競技によって異なる)の方であれば誰でも参加できる生涯スポーツの世界大会です。日本ではあまり馴染みがありませんが、オセアニアや欧米などではメジャーな大会で、参加費用さえ払えば誰でも参加できる世界最大級のスポーツ祭として開催されています。予選や選考会などもなく、種目ごとの定員はありますが先着順でエントリーした方がご参加いただける仕組みです。今大会は2021年5月14日から5月30日までの17日間、35競技59種目を関西各地の様々な会場で行います。前回大会での最年長参加者は100才を超えているなど、幅広い年齢層のスポーツ愛好家が参加しました。年齢や競技レベルなどで細かくカテゴリー分けし、そのカテゴリーごとの上位入賞者にはメダルを授与します。ですからメダル獲得のチャンスが非常に大きいと言えます。
 アジア初開催となる今大会では、国内参加者3万人、国外参加者2万人、計5万人の参加者を目標としていますが、まだまだ馴染みがない大会だと思いますので、一人でも多くの方に知っていただき、ご参加いただきたいです。

5万人の参加者となると、たくさんのインバウンド収益も見込めますね

 本大会の経済効果は広域開催による圏域全体で1,461億円、大会後の継続や開催地の知名度向上による訪日客の増加、観光消費拡大によるレガシー効果は1兆868億円との試算結果があります。過去大会では、世帯収入の平均が年収10万ドル(約1,100万円)を超える参加者の割合が58%、過去大会開催期間中の国外選手滞在平均日数は15.8日、参加者一人当たり平均で2人の方を連れて来られるといったデータがあります。つまり、本大会をきっかけに多くの富裕層が開催地を長期滞在することが特徴で、開催地周辺の観光促進につながることを期待しています。
 既に2月1日から一般のエントリーが始まっています。参加費は国内在住者は1万5000円、国外在住者は2万4000円です。この参加費で5競技種目までエントリー可能です。国外在住者の参加費が国内在住者と比べて高額ですが、JRの路線が継続した7日間乗り放題になるオリジナルJR関西ワイドエリアパスと、関西主要公共交通各社を利用できるオリジナルKANSAI ONE PASSが付いており、競技会場までの移動はもちろん、関西一円の周遊観光にもご利用いただけるので、割安だという声をよくいただきます。
 また、選手間の交流を楽しんでいただけるように開催地に交流拠点を整備します。交流拠点では各地域の情報発信や物販を行うなど、関西・日本の周遊に繋げたいと考えています。選手同士の親交を深めたり、一緒に対戦した方や、前回大会などで親しくなった方との再会など待ち合わせ場所としても機能することを期待しています。

ボランティアの方を募っています

大規模な国際大会だけに、運営にも苦労が多いのではないでしょうか

 はい、そこでボランティアの方にもご協力いただきたいと思い、6万人のボランティアを募集しています。例えば、大会・競技受付や式典イベント補助、多言語対応のための語学対応などといった形でお手伝いいただきます。
 国際大会で海外の方と触れ合える貴重な機会となると思います。一緒に大会を盛り上げましょう。

大会の後も地域に残るツーリズムプログラムを目指して

各地域で様々な体験プログラムも予定されています。詳しく教えてください

  はい、まず考え方が二つあります。一つ目は、大会期間中にその地域に既にある観光資源を活用した大会ならではのコンテンツをつくること。もう一つは、この大会を各地域に外国人受け入れの態勢を作ってもらうきっかけとし、後々までその地域に残るいわゆるレガシーとしてのコンテンツにしたいという考えです。
 前者の場合は、大会期間中にその地域にたくさんの外国人がいらっしゃるということがわかっているので、それを利用して例えば奈良県葛城市での相撲体験や福井県高浜町若狭和田ビーチでのヨガ体験など、その時にしかできない体験として「WMG特別体験プラン」を用意しました。2月1日エントリー開始時点では57プランを公開。順次拡大し、最終的に約150プランを公開する予定です。
 それから二つ目のレガシーとしてその地域に残すプログラムについてですが、本大会は普段、受入が少ない地域にも、競技参加のために外国人が多く訪れる、しかも滞在日と人数が想定できるまたとない機会です。そこでWMG特別体験プランの反応から外国人の好みを探るなど、地域のヒット・コンテンツを造ることができるのではないかと考えています。
 いずれも、体験する内容自体は地域の特色が色濃く出たプランなので、地域性を活かして経済効果をしっかりと出せると示すことで、開催地に手を挙げて良かったとその地域の自治体に思ってもらえるように準備しています。また、これまでインバウンドの対応があまりできていなかった自治体が、本大会を期にインバウンド受入体制をつくるきっかけになることを期待しています。

何よりも多くの方の参加を

メディアを通じて伝えたいことはありますか

 一番はやはりワールドマスターズゲームズ2021関西を多くの方に知っていただき、参加いただきたいと思っています。ラグビーワールドカップ2019、東京2020オリンピック・パラリンピック、そして本大会と大規模なスポーツ大会が開催されるこの3年間を「ゴールデンスポーツイヤーズ」と呼んでいますが、このゴールデンスポーツイヤーズの締めくくりである本大会は、普段スポーツを見る専門の方にも、スポーツをすることの楽しさを感じていただければ幸いです。
また、スポーツ大会を支えるボランティアの方にもたくさんご参加いただきたいと思います。これから様々な課題が見えてくると思いますが、何よりも国内3万人海外2万人の参加者にしっかりと来ていただきたいです。そのためにたくさんの方の目に触れて知名度を上げたいと思いますので、ご協力ください。

編集後記
5万人もの人々が参加する巨大なスポーツ大会の裏側には、大会の成功を目標に奮闘する多くの方々の挑戦がありました。参加する選手だけではなく、多くのボランティアや観客の方々に関西の魅力を感じていただきたいです。
(INBOUNDPLUS編集部 新國光太郎)

取材・編集:新國光太郎
写真提供:公益財団法人ワールドマスターズゲームズ2021関西 組織委員会

INBOUND PLUS 編集部

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