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ベトナム人材に特化した外国人材採用ならKUROFUNE
紹介だけでなく、定着まで徹底サポート

急増する外国人労働者。特に在日ベトナム人の方は直近10年間で約8倍に増加。今回は、ベトナム人を中心に人材紹介・人材定着サポートをしているKUROFUNE株式会社へ取材に伺いました。

近年、増加する外国人労働者への求人

KUROFUNE株式会社の事業内容を教えてください

 弊社は海外人材の職業紹介や就職後の定着サポートを行なっている企業です。近年、外国人労働者の求人は増えており、この6年間で2倍程に増えました。それに伴い多くの人材紹介企業が、外国人労働者を紹介しています。しかし、就職後の外国人労働者定着率は各人材紹介会社によって異なります。人材紹介というビジネスは、就職数を増やすことで利益が伸びます。そのため、どうしても紹介後の定着フォローに時間を割くより、次から次へ新しい人材紹介を成立させる方に力を入れてしまう傾向があります。外国人労働者を初めて雇う企業が多い中で、その後のサポートをしている企業が少ないのです。結果として、就職したけれど思っていた企業と全然違った、騙されたなどの事例やミスマッチが蔓延しています。私には、人材紹介というのは就職させることがゴールなのかという疑問があります。そうではなく、就職した後に外国人労働者がしっかり定着して、活躍することが何より重要なのではないかと考えています。

ベトナム人労働者の紹介事業

実際に紹介されている人材はどこの国籍の方が多いですか?

 弊社ではベトナム人を中心に人材紹介しております。近年、日本で働く外国人労働者の内訳でベトナム人は2番目に多く、在留資格別でも3番目の人数です。特にこの6年で10倍程に在日ベトナム人が増えました。2009年に4万人程だったベトナム人が、2018年には33万人と約8倍です。ベトナムは日本への好感度ランキング2年連続1位で、日本が好きで日本にやって来る方も多いです。また、国同士仲が良いということもあって、様々な国出身者の労働者紹介を手掛けるよりもどこか1つに特化するのであればベトナムにしようと思いました。そして何より私がベトナムに行った時に、ベトナム人のモチベーションの高さや将来の可能性を感じたことがあります。

2種類の人材紹介パターン

どういった契約形態で紹介していますか?

 主に2つのパターンがあります。まず1つ目はアルバイトの紹介です。アルバイトの紹介は依頼があれば、弊社の持っているメディアに広告を載せることで人材を募集させていただきます。ですから、紹介料ではなく広告費を支払っていただきます。例えば、都内の大手のコンビニエンスストアでは、1投稿行い5日間で12名もの応募があり、2名の採用に繋がりました。名古屋では同じく1投稿行い3日間で10名の応募があった居酒屋もありました。また、それまで大手の求人広告サイトに掲載しても人が集まらなかった会社が、3投稿で2、3名採用できたケースもあります。2つ目は就職あるいは転職の紹介です。技術人文知識国際業務と言われる高度ビザを持った方を直接雇用という形で企業に紹介します。流れとしては、まず企業様からどのような人を求めているかヒアリングさせていただき、その内容を翻訳してからオウンドメディア「WABI SABI-JAPAN」やFacebookページに掲載します。そこからご応募いただいた方と面談し、企業様の求人に合致した方のみ紹介させていただきます。こちらは完全成果報酬を取っており、就職内定者が出たら紹介料をいただいております。その料金の中にはビザ取得の費用も含まれている為、企業様から好評をいただいております。

WABl SABI-JAPANとベトナム人留学生情報交換コミュニティ

先程お話しに出た自社メディアについて教えてください

弊社では「WABI SABI-JAPAN」というオウンドメディアと、「ベトナム人留学生情報交換コミュニティ」というFacebookページを運営しています。日本人の場合は検索時に大手検索エンジンを利用することが大半だと思いますが、海外の方は検索時にSNSも使うことがあるので2つのメディアを連動させています。Facebookページは約7400人のフォロワーがいて、現状毎月100人程増えています。

wabisabi-japan

ベトナム人留学生情報交換コミュニティ

就職後の定着サポート

就職後の定着サポートについて具体的にどのようなことを行なっていますか?

 定着段階では、入社後に定期訪問したり、面談を行ったりしています。文化が違うため、外国人労働者にとって現場での研修や固定残業制度など日本独特の文化について理解し難いことも多くあります。また、そうした難しさを上司や同僚の方に相談すると、どのような反応をされるか分からないということで話せない状況が続くと、離職に繋がることもあります。勘違いや食い違いの無いように、間に入って話を聞いたり、説明したりする役割が必要です。企業様には、紹介料をいただいているので離職させるのは申し訳ないですし、外国人労働者の方にとっても、日本にマイナスイメージを持たれるのは避けたい為、そうしたフォローを行っています。

外国人労働者の定着を地方でも

最後に、今後の展望を教えてください

 今後は、都市部だけでなく地方においても海外の方が活躍できる場を広めたいと考えていて、現在とある地方自治体との提携が進んでいます。それに伴い、同じ思いを持っている地方の人材紹介企業様とパートナー契約を進めて行きたいと考えています。我々が人材を集めて、パートナー企業様の抱えている地方の職場に紹介していただくのが理想です。現在日本にある約1800の自治体のほとんどで人手不足の問題はあります。また地方に海外の方は増えてきているけれど、自治体としてどう関わっていけばいいのかわからない、企業としても初めて雇うのでわからないことが多いという不安があると思います。我々には、外国人労働者が地元自治体と企業へ定着できるようサポートするノウハウがあるので使っていただきたいです。

(編集後記)
記事を書いていて、倉片さんの持つ外国労働者定着への熱い想いが伝わってきました。今後も日本に外国人労働者は必要不可欠です。地域にも定着して、日本での暮らしを楽しんでいる外国人労働者が増えるといいなと思いました。(INBOUNDPLUS編集部 新國光太郎)

取材・写真:世良田一輝
編集:新國光太郎

倉片 稜(くらかた りょう)

大学卒業後、外資系企業で働きながら東南アジアを中心に20カ国を訪問。発展途上国のエネルギーを体感し、「このパワーを人材不足で悩む日本の企業や地域創生に活用できるのではないか」と考え2018年2月にKUROFUNE株式会社を創業。

INBOUND PLUS 編集部

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