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訪日外国人の動向解析プラットフォーム
「inbound insight(インバウンド インサイト)」の特徴とは?

SNS上に公開されている投稿データを位置情報と紐づけて分析し、訪日外国人旅行者の動向を解析できる訪日外国人旅行者分析ツール「inbound insight」。訪日外国人旅行者のロケーションデータに目をつけて、この解析ツールを開発した株式会社ナイトレイの石川 豊代表取締役にインタビューしました。

株式会社ナイトレイのミッションは、「ロケーションデータ解析で社会をスマートに、人々の生活を豊かに」

インバウンド市場に参入した理由、きっかけは?

 弊社は、「ロケーションデータ解析で社会をスマートに、人々の生活を豊かに」というミッションを持って創業しました。
「みんなどこに行っているのか?」、「どんな場所に滞在が多いのだろうか?」などの疑問に対して、それらの情報をSNS解析したり、外部の企業様の持っているデータと連携しながら、人々のリアルな動向を分析し、読み解いて、企業や自治体の事業戦略や、マーケティングに活かせるソリューションを提供してきました。

当時は、日本人の行動データは様々な調査レポートや分析ツールで入手することはできましたが、訪日外国人の動向データを提供している会社は少なく、2015年初頭から「ナイトレイでは訪日外国人の分析はできないのか?」というお声を頂くことが増えてきました。そこでこれからは訪日外国人の動向を分析ることにニーズがあると考え、また、「ロケーションデータ解析で社会をスマートに、人々の生活を豊かに」というミッションを掲げている会社として、チャレンジしない選択肢はないと思い、2015年7月に、訪日外国人観光行動分析ツール「inbound insight」を立ち上げたのが始まりです。

inbound insightは、訪日外国人の動向解析プラットフォーム

「inbound insight」の特徴とは?

 現在、狭義の意味で競合するサービスはないと考えていますが、広義の意味では様々な企業がアンケート調査や分析サービスを提供しており、それぞれのサービスが、訪日外国人のニーズや購入データを解析できるなどの特徴があります。ただ、顧客ニーズを満たすためには、それらのデータを連携することが必要だと考えています。弊社側ではSNS解析などをしながら、ロケーションデータという切り口で情報を集め、見方によっては競合となる外部のサービスやデータとも協力し連携することで、訪日外国人の動向解析プラットフォームという形が構築されつつあるのが、「inbound insight」の最大の特徴であり強みです。

「どこの国の方が、どの季節に、何に興味を持って訪問し、実際に何を幾ら購入している」というデータを導き出すことが可能

「inbound insight」の活用方法を教えてください。

 例えば、「聖地巡礼」というワードが日本人だけではなく、外国人にもバズワードになって観光プロモーションでも使用されていますが、SNS上で「聖地巡礼」と呟いている訪日外国人が、「聖地巡礼」以外に、何に興味を持って、何とセットでその地域に訪問しているかが読み解けないと、具体的な戦略を練ることができません。解析されたデータから因果関係を読み解いたり、行動の意味を裏付けていくことで、より実戦的な戦略を策定することができるようになるはずです。
具体的にお話すると、「聖地巡礼」「浴衣」「花見」などの具体的なワードを、まずはSNS上で分析して、実際にこれらのワードで盛り上がっているデータが確認できたら、さらに、消費項目や消費金額がわかる統計データなどと組み合わることで、「どこの国の方が、どの季節に、何に興味を持って訪問し、実際に何を幾ら購入している」というデータを導き出すことなども可能になります。そして、ここで導き出されたデータをこれからの事業戦略に活かして頂きたいと考えています。実際に、戦略を作るための事前調査や提案の精度を上げていくことを目的に「inbound insight」を活用されている企業様も多いです。

また、同じ地域で分析した結果、日本人と訪日外国人の動きやニーズにギャップやズレがあるケースがあり、訪日外国人のデータを分析する中で、改めて、日本人の動向を分析する必要があると仰って頂くことが多くなりました。

訪日外国人データを持っている企業と提携する動きをさらに拡大

貴社サービスのこれからの展開について。

 現在、広告代理店やシンクタンク、DMOなどの、自治体様や企業様に戦略を提案する立場の方とのお取引が多いですが、徐々に独自で分析に力を入れる自治体様や企業様が増えつつあり、直接やりとりさせて頂く件数も増えてきました。今後はそのようなお客様に、より最新のデータを提供することだけではなく、より深いデータを提供できるように、外部の訪日外国人データを持っている企業様と提携する動きをさらに拡げていく予定です。

また、データ分析以外の分野でも、訪日外国人に対するプロモーションを請け負ったり、訪日外国人向けの広告配信サービスなどを提供している事業者様に、「この時期にこの国籍が多い自治体にはこのようなプロモーションの提案が良いですよ。」等の弊社の強みである分析力を活かしたサポートをすることなども視野に入れて、事業を展開していこうと考えています。

今後も、インバウンド市場において、「inbound insight」という訪日外国人動向解析プラットフォームの強化を進め、より多くの方にとって、役立つサービスを提供していきます。

石川 豊(いしかわ ゆたか)

株式会社ナイトレイ 代表取締役
2005年ネットエイジ(現ユナイテッド)入社。新規事業やネット広告事業で日々データ活用による業務推進を行う。
2011年ナイトレイを創業し、ロケーションインテリジェンス事業を立ち上げる。位置情報に特化したSNSデータ収集と解析システムを独自に開発し、日本国内の消費者行動データや人気施設データを提供開始。
2015年に訪日外国人行動解析サービス「inbound insight(インバウンド インサイト)」をリリースし、インバウンド対策の戦略策定・実行・検証プロセスで必須となりつつある様々なエビデンスデータを提供することで、現在約5000社の企業や自治体のインバウンド戦略をサポート中。

INBOUND PLUS 編集部

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