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キーマンインタビュー

「商品に付いている既存のバーコード(JAN)を多言語メディア化できる」訪日客の購買数や単価向上を促進できるアプリ「Payke(ペイク)」。

株式会社Payke
古田 奎輔 代表取締役CEO

株式会社Payke | インタビューイメージ

商品に付いている既存のバーコード(JANコード)をスキャンするだけで商品情報を多言語で表示し、訪日客の購買数や単価向上を促進できるショッピングサポートアプリ「Payke(ペイク)」。インバウンドだけではなく、アウトバウンド、さらには「海外to海外」も視野にいれて、バーコードを介した情報サービスを提供している株式会社Paykeの古田奎輔代表取締役にインタビューしました。

「消費、情報流通を変える」というコンセプトもとに、
まずはインバウンド市場でのナンバーワンを目指す

インバウンド市場に参入した理由、きっかけは?

 弊社は、もともとはインバウンド向けにサービスを展開していたわけではなく、「消費者全体」「買い物する人全体」という大きな枠でサービス設計をしていました。今も、その考えや設計は変わらず、これからもインバウンドに特化せず、その大きな枠組みの中で「消費や流通を変える」というコンセプトを基に、サービスを設計し展開していくつもりです。2013年頃から多言語化対応を始めたのですが、その後にインバウンド市場が盛り上がってきて、外国観光客も一気に増えてきましたので、現在は、インバウンド対応に注力をして、まずは、このインバウンド市場でナンバーワンになるという目標を立てています。

 私自身は、Paykeを立ち上げる前に、越境EC事業の会社を経営しておりました。その頃から、外国人ニーズや外国人に対してサービスを提供する上での課題に触れていましたので、そのアウトバウンドの経験を、今インバウンドに活かしています。

株式会社Payke | インタビューイメージ

「商品に付いている既存バーコードをメディア化できる」

貴社サービスについて分かりやすくご説明ください

 簡単にご説明しますと、「商品に付いている既存のバーコードをメディア化できる」サービスです。これまで販売者側(小売店)がレジでピッとするだけの商品識別ツールであったJANコードを、消費者側が商品の情報コンテンツを見るための媒体として活用できるようにしました。具体的に説明すると、商品に付いているJANコードを消費者がスマホアプリでスキャンをすると、その商品の説明や口コミ情報などが消費者の母国語に合わせてアプリ上で閲覧することができます。商品のパッケージ自体がメーカー様のオウンドメディアになるとも言えます。JANコードを通して、自社のオウンドメディアの情報を消費者に配信できる仕組みです。

 メーカー様のコンテンツ管理方法は、Web上の管理画面にログインして頂き、JANコードや商品情報を投稿していただきます。投稿頂いた商品情報がJANコードと紐付いた形で弊社のDBに保存され管理するという仕組みです。簡単に投稿できる分かりやすいUIになっていますので、通勤中にスマホで商品情報を投稿し、それがリアルタイムに全国にある商品のJANコードと連携され、消費者に配信することができます。

株式会社Payke | インタビューイメージ

「ついで買い」が促進され、客単価が上がる。「いつ、誰が、どこで、何を手に取っている」というデータを取得できる!?

Paykeの活用方法や事例などをお聞かせください。

 現在、Paykeは訪日外国人の方を中心に提携アプリも含めて累計230万人を超える方にダウンロード頂いています。SDK化しているので、オリジナルのPaykeだけではなく、他のインバウンド向けのアプリサービスに機能提供できる仕組みになっています。弊社のDBを利用してサービスを作りたいという企業様にはAPIを公開しております。ソフトバンクロボティクス社が提供しているロボット「Pepper」とAPI連携するなど面白い事例もあります。

 一方で、訪日外国人全員にアプリをダウンロードしてもらうことは難しいという課題もあります。そこで、ユーザーがアプリをダウンロードしなくてもサービスを利用できるように、アプリがインストールされたタブレットを小売店の棚に設置できるようにし、消費者は商品情報を閲覧したい商品を持ってきて、設置されているタブレットにピッとすると、タブレット上に商品の情報が表示されるサービスの提供を開始しました。店舗内に複数のタブレットを設置することで、消費者が自身で商品説明を受けられるため、店員さんの負担を減らすことができます。さらに、目当ての知っている商品だけを購入していた消費者が、その場で商品への理解を深めることで「ついで買い」が促進され、客単価が上がる傾向がPOSデータの解析から分かってきています。

 また、裏側では、属性情報と掛け合わせて、「いつ、誰が、どこで、何を手に取っている」というデータを取得できます。それを管理画面で、商品ごとやエリアごと、店舗ごとに出力し、データを解析することができますので、「今、この店舗で外国人の方に興味を持たれている商品が何か」などを導き出すことが可能です。

株式会社Payke | インタビューイメージ

このプラットフォームの上に、「広告モデル」など、弊社独自の面白い仕組みを乗せていく

貴社サービスのこれからの展開について

 メディア機能として「ランキング配信」などのコンテンツを試験的に配信したところ、ランキングページのアクセス数が多いという解析結果が出たのですが、位置情報を分析してみると、店頭ではなく住宅街などでも閲覧されていることが分かりました。Paykeを店頭で商品情報を見るツールとして使うだけではなく、自宅や宿泊先などで情報収集ツールとして利用している方が多いということです。現在、このメディア機能の強化を行うべく開発を進めています。あとは、独自のアルゴリズムを設計し、レコメンド機能なども開発を進めている段階です。

 弊社は、「全て自社で回す、全部自社内でユーザーを回す、経済を回す」という事業コンセプト持って、プラットフォームを構築しています。現在は情報配信に注力してサービスを展開していますが、これからは、このプラットフォームの上に、弊社独自の面白い仕組みを乗せていくことを考えています。バーコードと消費者がいれば成り立つサービスとして、インバウンドだけではなく、アウトバウンド、「海外to海外」なども視野にいれて、事業展開を進めていきたいと考えています。

古田 奎輔(ふるた けいすけ)

古田 奎輔(ふるた けいすけ)
株式会社Payke 代表取締役CEO
1993年東京生まれ。19歳で沖縄に移住し琉球大学入学。在学中に沖縄でPaykeを創業し、事業に集中するため大学を中退。現在は活動の拠点を東京としつつ、沖縄とダブル拠点生活をしている。Paykeは東洋経済「すごいベンチャー100」に選出、起業家万博「総務大臣賞」などを受賞。