日本でも好調が続くインバウンドですが、観光大国であるスペインも同様に観光客数が増加している国のひとつです。
本記事では、スペインの2024年の観光客数推移や好調の理由、課題などについて紹介します。
2024年7月ー8月と観光客数は過去最高を記録
2023年に来訪者数8,500万人の最高記録を叩き出したスペインの観光客数は、2024年に入ってからも右肩上がり。
1月に477万人だった観光客数も、7月・8月には1,090万人と大幅に増加し、単月過去最高を記録しています。
2024年は8月の時点で年間累計約6,400万人に到達しており、残りの4か月で昨年の8,500万人を超えることはほぼ間違いないといえるでしょう。
観光客の大部分はヨーロッパ圏内からで、特にフランスやドイツからの観光客数が上位。
アジアや米国からの観光客も伸びてきており、観光客の消費額も増加しています。
観光客の増加とともに観光業も活性化しており、2023年には観光関連の雇用が過去最高を記録しました。
好調の要因の1つは強力なキャンペーン
2023年の来訪客数が好調だった要因として、強力に打ち出されたキャンペーンが挙げられます。
例えば、2023年はピカソ没後50年目にあたり、「ピカソ・イヤー」として大々的にプロモーションされました。
スペイン国内でも各地で展覧会が開かれ、多くの観光客が訪れました。
そのほかにも、ナショナル・ジオグラフィックやコンデナストといった雑誌と共同で観光コンテンツを制作するなどの動きもありました。
オーバーツーリズムも深刻化。制限を設ける観光地も
観光客が増え続ける中、スペインではオーバーツーリズムが深刻化。
観光スポットとしても人気なバルセロナ・マヨルカ島などでデモが発生するなど、現地住民からの反発が強くなってきています。
オーバーツーリズムについては以下の記事でも触れているので、気になる方はチェックしてみてください。
▶️オーバーツーリズムで困っているのは日本だけではない!フランスは環境保護のために入島規制、バルセロナではデモの発生も
観光税の引き上げや入島制限、主要観光地での路上飲酒禁止などの対策を実施しているスペインですが、今後も増えると予想されるインバウンド客へのさらなる対策強化が求められています。
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