先日も南海トラフ地震臨時情報が発表されるなど、常に地震のリスクと隣り合わせの日本。
自宅での飲食物の備蓄や防災グッズの用意が求められていますが、飲食店においても地震対策は欠かせません。
本記事では、地震に対して飲食店が考えるべき対策について紹介します。
飲食店の地震対策5選
飲食店に必要な地震対策としては、主に以下の5つが挙げられます。
① 什器や設備の固定
② 避難経路とハザードマップの確認
③ 防災グッズの準備
④ 緊急時の役割担当決め
⑤ 定期的な防災訓練の実施
1つずつ確認して、店舗が十分に対策できているかどうかチェックしてみてください。
什器や設備は固定して転倒防止。万一倒れても避難経路を塞がない配置がベスト
地震の揺れが強いと、店内の什器・設備が倒れたり照明が落ちたりする場合があります。
転倒や落下を防止するために、什器・設備・照明はしっかりと固定しておきましょう。
特に、キッチン内の大型冷蔵庫などの重量がある設備は、下敷きになると身動きがとれなくなるリスクが高いといえます。
専用の転倒防止グッズなどを活用して、転倒リスクを下げておくことが大切です。
大きな什器が倒れて避難口を塞いでしまうと、店内に閉じ込められてしまう可能性があります。
万一転倒しても避難経路を塞がないように、什器・設備を配置しておくことも重要です。
什器・備品の固定については、東京消防庁のチェックリストが参考になります。
事前に避難経路を確認し、災害発生時にすぐチェックできる場所に掲示しておきましょう。
避難経路に在庫や備品を置いてしまっている場合は、ただちに移動して避難経路を確保してください。
特に、普段の出入口と避難経路が異なる店舗では、避難経路の認識が薄れがち。
例えばエレベーター直結の店舗は、災害時にはエレベーターが使えなくなるため、非常階段などを使った避難が必要です。
普段使わないからといって物置のように使わず、薄暗くても歩きやすいように整理しておきましょう。
店舗から出た後の避難経路も重要です。
津波のリスクがある場所に店舗がある場合、速やかに近くの高台や高所に避難する必要があります。
事前にハザードマップや自治体の避難経路情報を確認しておきましょう。
防災グッズの常備と定期的な訓練の実施が大切
近年は自宅に防災グッズを用意している家庭も増えていますが、店舗においても準備が必要です。
店舗に必要な防災グッズとしては、以下のようなものが挙げられます。
・ヘルメット
・救急セット
・毛布などの防寒具
・水と食料(3日〜1週間分ほど)
・懐中電灯
・乾電池や蓄電池
・ラジオ
・ブルーシート
・ポータブルトイレ
・ホイッスル
市販のセット商品なら、上記のアイテムをまとめて手配・保管できます。
従業員数+席数分準備するのがベストですが、備蓄量について自治体などの取り決めがある場合もあるため、問い合わせて確認してみてください。
地震が発生した際の役割分担を決めておくことも重要です。
防災責任者は店長が担うケースがほとんどですが、不在時には代理を立てる必要があります。
そのほかにも避難誘導・救護・通報・初期消火などさまざまな役割があるため、従業員間で動きを確認しましょう。
役割はマニュアルにまとめたり口頭で伝えたりすることも大切ですが、訓練を通して実際に体験して身につける必要があります。
定期的に防災訓練を実施し、アルバイトを含む全スタッフが災害に対応できるように備えましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。