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熊本県の外国人宿泊客が急増!増加要因や関連する取り組みを紹介

観光庁の宿泊旅行統計調査によると、2024年4月の熊本県の外国人宿泊者数は117,720人(速報値)で、2019年同月比142.3%となりました。

2024年の外国人宿泊者数は全国17位ですが、2019年同月と比較した伸び率は全国7位と好調です。

本記事では、熊本県のインバウンド客が増加している要因や関連する取り組みについて考察します。

 

2024年4月の熊本の外国人宿泊者数は11万人超えで全国17位

観光庁の宿泊旅行統計調査によると、2024年4月の熊本県の外国人宿泊者数は117,720人(速報値)でした。

 

新型コロナウイルス感染拡大前の2019年同月と比較すると、+ 42.3%の大幅な伸び。

元々観光客が多い東京都・京都府の次に多い全国7位で、多くの訪日客から旅行先に熊本が選ばれていることがわかります。

なお、2019年同月比が大きく伸びている石川県(194.4%)は旅行費用が大幅に割引かれる北陸応援割の影響を、愛媛県(177.9%)はアジアを中心に航空便が新規就航・増便している影響を受けていると考えられます。

 

参考:愛媛県の外国人宿泊客が急増!増加要因や関連する取り組みを紹介

 

続く福岡県(153.5%)と高知県(149.6%)は2023年から好調をキープ。

2023年の福岡県・高知県の外国人宿泊数の増加とその要因については、以下の記事で紹介しているのでチェックしてみてください。

 

参考:福岡県は外国人宿泊数が増加!要因やインバウンド獲得のための取り組み事例を紹介

 

参考:高知県の外国人宿泊者数が増加傾向!考えられる要因や特徴的な取り組みを紹介

 

東アジアからの訪日客が多い。韓国・台湾・香港・中国だけで全体の約8割を占める

国別宿泊客数を見ると、熊本県の外国人宿泊者数では韓国(38.8%)・台湾(24.6%)が圧倒的に多め。

香港(8.6%)と中国(7.4%)の4つのエリアだけで、全体の約8割を占めています。

一方、全国の国別割合と比較すると、欧米からの宿泊者数が少なめです。

韓国発に加え、香港発・台湾発の直行便が就航。増便も影響

熊本空港の国際線は、韓国間・香港間・台湾間の3路線です。

 

このうち香港間の直行便は2016年4月の熊本地震で運休していましたが、2023年12月に復活。2024年4月には一部増便されていました。

台湾(台北)からの直行便は2023年9月に就航しています。

 

2019年時点と比べると国際線の路線が増えたことが、東アジアからの訪日客を中心に熊本の外国人宿泊者数が増加している要因の1つだといえるでしょう。

 

空の便以外にも、国際クルーズ船の受け入れ拠点として「くまモンポート八代」が2020年3月から運用開始。

韓国・中国・台湾などから定期的に大型クルーズ船が寄港しています。

 

都市部では熊本城の特別公開。阿蘇を中心としたエコツーリズムも人気

熊本はくまモンを活用した観光PRが成功しており、国内だけでなく海外からも多くの観光客を集めています。

特にくまモンはアジア諸国で人気であり、韓国・台湾・中国などからの観光客数の増加に少なからず影響しているといえるでしょう。

 

熊本では2016年に熊本地震が発生した影響で、観光業も大きなダメージを受けました。

これに対し、現在では被災した熊本城の復旧過程を見学できる特別公開するなど、ユニークな取り組みを実施。

熊本城の普段は見られない姿を見られるとあって、国内外の観光客から人気を集めています。

 

阿蘇エリアでは、火山や草原を見ながら楽しむハイキングツアーや、地元農家を訪問する農業体験ツアーなどが人気。

近年注目されている体験型観光を多く提供しています。

 

一方、順調に増え続ける訪日客により、オーバーツーリズムの影響も問題になっています。

これに対し熊本市では、2026年から宿泊税を導入する方針です。

 

新型コロナウイルスだけでなく震災からの復興も行いながら、インバウンドでも好調な熊本県の今後の動向に注目しましょう。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

INBOUND PLUS 編集部

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