アサヒビール・JTB・時代屋の異業種3社が協力して、訪日客向けの「夜桜 人力車お花見プラン」を期間限定で実施しました。
これは、アサヒビールとJTBが訪日客の夜の観光に着目してコンテンツの開発を進めている共創プロジェクトの第一弾です。
本記事では、この共創プロジェクトの概要や、異業種が共創する際のポイントなどについて紹介します。
アサヒビールとJTBの共創プロジェクトとは
アサヒビールとJTBは、2024年1月30日に訪日外国人向け「上質なナイトタイムエコノミーの創出」を目的とした共創プロジェクトを始動しました。
この共創プロジェクトでは、2023年後半から順調に増加している訪日外国人に向けて、両社の強みを生かしながら、日本ならではの夜の娯楽・サービスを提供できるコンテンツの開発に取り組んでいます。
参考:アサヒビールとJTB、訪日外国人向け共創プロジェクトを始動
第一弾として開催されたのが、観光人力車サービスを展開している時代屋と協力した「夜桜 人力車のお花見プラン」です。
3月27日、28日、4月5日、6日の4日間限定で実施され、まだ開花していなかった初日にも3組の訪日外国人が参加しました。
スナックをはじめ夜の観光は訪日外国人からも人気ではあるものの、コンテンツ不足が課題に。
アサヒビールとJTBのプロジェクトはこの現状に注目し、今後も日本の四季を感じる「夜×〇〇」をテーマとしたコンテンツの開発を進めるとしています。
異業種共創プロジェクトがインバウンド集客の鍵に
政府の調査でも、今後の日本のインバウンド観光を伸ばすためには、非観光事業者が観光やインバウンドビジネスに参入する必要があると仮説が立てられています。
参考:インバウンドとアウトバウンドの好循環創出に向けた調査研究、経済産業省
したがって、アサヒビールとJTBの共創プロジェクトのような、非観光事業者と観光事業者の共創による新たなサービス・コンテンツの開発は、インバウンド集客の鍵になるといえるでしょう。
非観光事業者が観光やインバウンドビジネスに参入する場合は、いくつかのポイントがあります。
まず、モノを売るだけではなく価値のある経験を提供することです。
近年の訪日外国人の消費動向を見ても、買い物に使う金額は減少傾向で、体験型観光がトレンドになっています。
アサヒビールがただ外国人向けのビールを開発するのではなく、夜桜の人力車ツアーを実施したように、訪日客に日本らしい価値ある経験をさせられるものを開発しましょう。
次に、地域連携も重要です。
これまで観光・インバウンドビジネスの経験がない非観光事業者が魅力的なサービスを開発するためには、観光事業者を含む地域連携が不可欠だといえるしょう。
こうして高付加価値の訪日客向けサービス・プランが開発できれば、人気の観光地を持たない地方であっても、訪日客が旅ナカで目的地に選んでくれるかもしれません。
ぜひ、自社の地域の観光業者と協力して、魅力的な訪日客向けサービスを開発してみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。