2024年4月1日からインバウンド対策を強化したい宿泊施設・飲食店・体験型コンテンツ提供者などが利用できる「インバウンド対応力強化支援補助金」の募集が始まりました。
本記事では、補助金制度の概要や応募条件などを紹介します。
「インバウンド対応力強化支援補助金」の概要
「インバウンド対応力強化支援補助金」は、公益財団法人 東京観光財団が実施している補助金制度です。
補助対象事業者は、都内の宿泊施設や免税店、体験型コンテンツ提供施設などが挙げられており、条件を満たしていれば中小企業者が経営する飲食店も利用できます。
交付対象となる飲食店の詳細条件は、「インバウンド対応力強化支援補助金交付要綱」を確認してください。
なお、東京都の多言語メニュー作成支援Webサイト「EAT東京」の「外国語メニューがある飲食店検索サイト」に掲載されている店舗であることも、交付対象飲食店の条件に含まれています。
補助金の利用を考えていて、「EAT東京」への掲載がまだの場合は、先にこちらの掲載を対応しましょう。
飲食店が関連する補助対象事業には、以下のようなものが挙げられています。
- 多言語対応(施設等の案内表示・施設内設備等の利用案内・ホームページ・パンフレットの多言語化、多言語対応タブレットの導入、翻訳機の購入等)
- 公衆無線LANの設置
- クレジットカードや電子マネー等の決済機器の導入
- トイレの洋式化
- 外国人旅行者の受入対応、アクセシブル・ツーリズムに係る人材育成(研修会の開催、外部セミナーの受講、接遇マニュアルの作成等)
- 災害時における外国人旅行者の受入対応(防災マップの作成、避難誘導訓練の実施・マニュアルの作成等)
- 外国人用グルメサイトへの掲載に要する費用
補助額は補助対象経費の2分の1以内とされており、飲食店の場合は1店舗あたり上限は300万円です。
募集期間は、令和6年4月1日から令和7年3月31日までの1年間となっています。
申請は郵送か電子申請システムから可能です。
※問い合わせ先
事業全般:東京都 産業労働局 観光部 受入環境課(03-5320-4802)
申請方法等:(公財)東京観光財団 観光産業振興部 観光インフラ整備課(03-5579-8463, E-mail:foreigner@tcvb.or.jp)
即効性を期待するなら「写真付き外国語メニュー」「クレジットカード決済」「Wi-Fi導入」がおすすめ
順調に増加しつつある訪日客数に対して、まだ多くの飲食店がインバウンド対策を実施できていないといわれています。
そんな中、すでにインバウンド対策を実施した飲食店からは、「即効性が期待できる施策」として、以下の3つが挙げられました。
- 写真付き外国語メニューの作成
- クレジットカード決済への対応
- Wi-Fiの導入
「これを機にインバウンド対策を進めたいが、何から手を付ければいいのかわからない」という場合は、効果を実感しやすい上記3つから優先的に着手してみてください。
参考:増え続けるインバウンド需要に対して対応が追いつかない飲食店が多数。優先すべき効果のある対策は?
費用がネックでインバウンド対策ができなかった店舗は支援補助金の利用を検討しよう
ようやく新型コロナウイルスの影響が薄れてきた2023年後半から、再び多くの外国人が日本での観光を楽しむようになってきました。
インバウンド対策がまだの都内の飲食店は、ぜひ「インバウンド対応力強化支援補助金」を活用して、有効な対策実施を検討してみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。