2024年1月の米国からの訪日外客数は131,800人(2019年同月比127.7%)で、韓国・台湾・香港・中国に続き4番目に多い数字を記録しました。
本記事では、アメリカ人観光客が日本で飲食店を選ぶときの傾向や、喜ばれるサービス・注意すべき対応などについて紹介します。
アメリカ人観光客の飲食店選びの傾向
インバウンド向け飲食店予約サービス「SAVOR JAPAN/株式会社USEN Media(USEN-NEXT GROUP)」の発表によると、予約数から見るアメリカ人観光客に人気の飲食店ジャンルは「焼肉(23.7%)」と「和食(19.5%)」です。
「和食」を「焼肉」が上回る傾向は、中国・韓国・台湾など訪日客の多いアジアの主要国の傾向との違いの1つで、焼肉を提供する店舗にはアメリカ人観光客獲得のチャンスがあるといえます。
他には「寿司(11.2%)」「うなぎ(10.0%)」「洋食/フレンチ・イタリアン(7.0%)」も人気のジャンルです。
「焼肉」と「和食」以外のジャンルの予約数割合に大きな差はなく、アメリカ人観光客はジャンルを問わず日本で飲食を楽しんでいるとも考えられます。
アメリカ人観光客に喜ばれるサービス
アメリカ人観光客のなかには、店員とのコミュニケーションを楽しみたい人もいるようです。
おいしい料理を楽しみたいのはもちろんですが、日本の文化・作法・正しいマナーなどを学びたいと考えて日本に来ている観光客もいます。
英語で対応できればベストですが、難しい場合でもフレンドリーに対応すると喜ばれるでしょう。
おすすめのメニューや、正しい食べ方程度の情報は、英語で説明できるように準備しておくとよいかもしれません。
また、アメリカ人のなかでは「和食はヘルシーなもの」というイメージがあり、それが人気の要因になっています。
日本人からすると「アメリカ人は豪快にたくさん食べる」といったイメージがあるかもしれませんが、アメリカ人がイメージしているヘルシーな和食を提供した方が期待に応えられると考えられます。
アメリカ人観光客に必要な事前説明や注意点
アメリカにはない文化として「お通し」の説明は必須です。
「頼んでいないものが勝手に提供され、料金も発生している」と会計時にトラブルになる可能性もあるので、事前にお通しの文化を説明しておきましょう。
反対に、アメリカにはチップを渡す文化があるため、接客中にチップをもらう可能性があります。
受け取るのも問題ありませんが、念のため「日本にチップの文化はない」と伝えてあげると好印象を与えられるかもしれません。
また、アメリカでは鍋のように大皿の料理をみんなでシェアする食べ方が一般的ではありません。
居酒屋などで2〜3人前のメニューを人数分注文しようとしているのに遭遇したら、「何人かで1皿をシェアできますよ」などと伝えてあげると親切です。
アメリカ人の訪日客数はコロナ禍前の2019年を超える水準で推移しており、緩やかな上昇傾向があります。
今後も多くのアメリカ人が日本へ遊びにくることが予想されるため、しっかりニーズに応えられるメニュー・サービスを準備しておきましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。