先日、医師90人が「悪質なクチコミを放置している」としてグーグルを集団提訴しました。
名指しでの暴言や事実ではない内容のクチコミが削除されずにGoogleマップ上に放置され、不利益を被っているというのが訴えの理由です。
本記事では、集団提訴に至ったクチコミ放置について紹介します。
医師90人が「クチコミの放置」で集団提訴
Googleマップのクチコミは、飲食店・ホテル・観光スポットなどを選ぶときに役に立つことから、近年では多くのユーザーが行先を選ぶときに利用しています。
病院もその1つで、Googleマップを使えば、ユーザーのリアルな感想が記載されたクチコミを参考に病院を選択可能です。
今回提訴の理由になっているのは、Googleマップに投稿された悪質なクチコミの放置。
特定の医師を名指しで「めちゃくちゃにされた」「実験台にされた」「汚職をしていた」などとのクチコミが投稿され、さらには削除されずに放置されているのが原因です。
ポリシーに沿った対応を求めるもクチコミは削除されず
グーグルのクチコミに関するポリシーでは、同意なく個人情報(氏名など)を含むクチコミを投稿することや、個人やグループを攻撃するクチコミを禁止。
また、投稿された内容に上記のような違反があった場合はグーグルに申告でき、24時間体制でポリシー違反のコンテンツを削除するとしています。
しかし、今回の医師の訴えによると、ポリシー違反のクチコミがなかなか削除してもらえないとのこと。
反論しようにも、クチコミへの返信が「広告」とみなされれば「医療広告ガイドライン」に抵触する恐れがあり、具体的な説明ができないのが現状です。
これにつけ込んで「悪口を投稿されたくなければ薬を処方しろ」などと脅迫してくる患者も現れているといいます。
飲食店にも投稿され得る悪質なクチコミへの対策は?
今回の集団提訴によってグーグル側がポリシーの厳守に動けばよいものの、何も対策をしなければ、グーグルの対応まで悪質なクチコミに悩まされ続けなければいけません。
悪意のあるクチコミは、場合によっては客離れに繋がってしまう可能性もあるため、対策は必要だといえるでしょう。
飲食店にも投稿され得る悪質なクチコミへの対策としては、まずクチコミ数自体を増やすことが重要です。
例えば自店のクチコミが5件程度だった場合、1件ショッキングな内容のクチコミが投稿されるとそれが目立って真実であるかのように受け取られる可能性があります。
一方、100件中の1件がショッキングな内容であったとしても、ほかのクチコミがそうでなければ「このクチコミは事実とは違うことが悪意を持って書き込まれている」とユーザー側も容易に判断できます。
来店してくれた人にクチコミ投稿を促し、正当なクレームに対しては真摯に返信をしてサービス改善に活かす姿勢を貫けば、少なくとも悪質なクチコミによる客離れは抑制できるでしょう。
今回の提訴を経て、今後グーグル側がどのように対応するかは現時点では不透明です。
今できることに取り組み、悪質なクチコミに屈さないようにしましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。