2023年12月の香港からの訪日外客数は251,100人(2019年同月比100.6%)で、これは、韓国・中国・台湾に次いで4番目に多い数字です。
本記事では、香港からの観光客が日本で飲食店を選ぶときの傾向や、喜ばれるサービス・注意すべき対応などについて紹介します。
香港からの観光客の飲食店選びの傾向
インバウンド向け飲食店予約サービス「SAVOR JAPAN/株式会社USEN Media(USEN-NEXT GROUP)」の発表によると、予約数から見る香港からの観光客に人気の飲食店ジャンルは、「和食」「焼肉」「寿司」「しゃぶしゃぶ・すき焼き」の4つ。
特に「和食」の予約数は全体の約26%にも上り、多くの香港からの観光客が日本で和食を楽しんでいます。
ただし「焼肉」が約18%、「寿司」「しゃぶしゃぶ・すき焼き」が約11%と「和食」を除く他のジャンルにも予約数がばらけており、香港からの観光客の集客はさまざまなジャンルの飲食店で期待できるといえるでしょう。
香港からの観光客にはよく日本に来るリピーターも多いことが、いろいろなジャンルの食事を楽しむ傾向に表れているのかもしれません。
香港からの観光客に喜ばれるサービス
香港には日本料理店が数多く存在するため、香港からの観光客には舌の肥えた人が多いといわれています。
したがって、味のクオリティはもちろん、日本でしか食べられない独自性が必要でしょう。
「これなら香港でも食べられる」と思わせないために、生鮮食材の活用や地域色を打ち出したメニューの開発などが求められると考えられます。
また、健康意識が高い国民性もあり、健康志向を打ち出したメニューも受け入れられやすい可能性があります。
香港からの観光客に必要な事前説明や注意点
まず、香港の人は冷めた料理を好まない傾向がある点に注意が必要です。本来温かい料理が冷めたまま提供されると、日本人よりも苦情が出やすい可能性があります。
特にテイクアウトなどではやむを得ず料理が冷めてしまう場合があるため、おいしい食べ方などを説明しておく必要があるでしょう。
また、香港では食事中の喫煙がマナー違反だとみなされる傾向があります。
自店に香港からの観光客を呼び込むのであれば、禁煙・分煙などの制限を徹底したほうがよいでしょう。
香港からの観光客数はコロナ禍前の2019年の水準まで回復しており、今後も多くの観光客が日本での観光を楽しむと考えられます。
ぜひ舌の肥えた香港の人々を唸らせるメニューを開発し、インバウンド需要に応えましょう。