2023年12月の台湾からの訪日外客数は399,500人(2019年同月比114.7%)で、中国からよりも多くの観光客が日本での観光を楽しんでいます。
本記事では、台湾からの観光客が日本で飲食店を選ぶときの傾向や、喜ばれるサービス・注意すべき対応などについて紹介します。
台湾からの観光客の飲食店選びの傾向
インバウンド向け飲食店予約サービス「SAVOR JAPAN/株式会社USEN Media(USEN-NEXT GROUP)」によると、予約数から見る台湾からの観光客に人気の飲食店ジャンルは、「和食」「焼肉」の2強。
「和食」と「焼肉」の2ジャンルだけで予約数比率の約50%を占めるほどで、該当する料理を提供する飲食店は台湾からの観光客を集客するチャンスがあるといえるでしょう。
ほかには、「しゃぶしゃぶ・すき焼き」などの日本独自の料理や、「フレンチ・イタリアン」などの洋食も人気です。
台湾からの観光客に喜ばれるサービス
台湾の観光客をターゲットにする上でまず注意すべきなのは、人口の1割以上がベジタリアンである点。
宗教上の理由から肉・魚に加えて「五葷(ごくん)」と呼ばれるネギ属の野菜(ネギ・ニラ・ニンニク・玉ねぎ、ラッキョウ)を一切食べない「オリエンタルベジタリアン」に分類される人もいるようです。
台湾からの観光客に人気の焼肉店を除き、他の飲食店では「五葷(ごくん)を含まない」などの宣伝・表示があれば、台湾からの観光客が安心して食事を楽しめるかもしれません。
また、酒を飲みながらの食事を好む傾向がある韓国人とは異なり、台湾の人は食事と飲酒を分ける傾向があるといいます。
台湾は世界的にも飲酒率が低い傾向があり、強いお酒や大ジョッキのお酒などはあまり魅力的に思われない可能性があります。
台湾からの観光客にお酒を提供したいなら、日本でも流行している低アルコール飲料や、アルコール度数が低くおいしいカクテルなどを用意しておくとよいでしょう。
台湾からの観光客に必要な事前説明や注意点
まず、台湾ではレストランなどの飲食店での喫煙が一般的でありません。
したがって、喫煙可能な飲食店は、台湾からの観光客から避けられる可能性があります。
また、台湾の人は飲食店のセルフサービスに馴染みがない場合があります。
特にフードコートのように料理を自分で取りに行き、食器を所定の場所に返すセルフサービスのシステムを採用している場合は、丁寧な説明が必要でしょう。
なお、台湾には「紙を流してはいけないトイレ」が一定数存在します。
日本のトイレでは使用したトイレットペーパーは当たり前にトイレに流しますが、台湾からの観光客を多く呼び込むのであれば、念のためルールを掲示しておくと安心です。
2023年の訪日外客数のうち、韓国に次いで2番目に多いのが台湾からの訪日客です。
今後も日本を訪れる多くの台湾からの観光客にとって利用しやすいメニュー・サービスを準備して、インバウンド集客を狙いましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。