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インバウンド向けプレミアムコースやプレミアムツアーで高価格帯メニュー開発

訪日外国人観光客がコロナ禍以前の水準まで回復した現在、インバウンド向けの新しいサービスの開発が急務です。
インバンドをターゲットにした新しいサービスには、プレミアムコース・プレミアムツアーといった高価格帯のものも開発されています。

本記事では、インバウンド向けの高価格帯メニューの事例や、その背景にある訪日外国人観光客の消費動向の変化について紹介します。

訪日外国人旅行消費額は過去最高を記録。高くて良いものを求める傾向?

観光庁の発表によると、2023年の訪日外国人旅行消費額速報は5兆2,923億円(2019年比9.9%増)で、一般客1人当たりの旅行支出は21万2千円(2019年比33.8%増)だとされています。
訪日外国人観光客が旅行中に使う額はコロナ禍以前よりも大きく増えており、「出費が増えても良いものを楽しみたい」という方向に傾向が変化しているといえるでしょう。

費目別の消費額を見ると、宿泊費(34.6%)が最も多く、次いで買い物代(26.4%)、3番目が飲食費(22.6%)の順に続きます。
2019年と比べると買い物代の比率が低下、宿泊費・飲食費の比率が上昇しており、買い物などの「モノ」から、宿泊中のサービスやおいしい食事を通した体験などの「コト」へニーズが移りつつあるともいえます。

参考:観光庁【訪日外国人消費動向調査】2023年暦年 全国調査結果(速報)の概要

インバウンド向け高価格帯サービス・メニューの事例紹介

前述のような訪日外国人観光客の消費動向の変化を受けてか、全国で高価格帯のサービス・メニューが開発されています。

京都観光協会「京都御苑プレミアムツアー」
2024年1月12日に開催された「京都御苑プレミアムツアー」は、京都御苑内の施設見学や伝統文化の体験、食事を楽しめるツアーです。

定員は20名限定で価格は1人10万円。
主に訪日外国人観光客をターゲットに販売されました。

宮廷の歴史や文化の講話や茶道・和菓子作り体験、京料理などが楽しめるプレミアムなツアーでした。

ニセコ レストラン比羅夫坂「タラバ塩ラーメン」
人気観光地ニセコのホテル「シャレーアイビーホテル」は、ほとんどの宿泊客が外国人という特徴的なホテルです。
ホテル内のレストラン「比羅夫坂」では、1杯3,000円のタラバ塩ラーメンが提供されています。
日本人からするとラーメンとしては高価なタラバ塩ラーメンですが、外国人に一番人気のメニューとのことです。

高価なラーメンを提供している店はニセコ以外にもあります。
喜多方ラーメンで有名な喜多方でも「SUGOI」と名付けられた1杯3,000円のラーメンが開発されました。
ラーメン1杯3,000円というのも海外では普通の値段であることもあり、多くの外国人観光客からの注文が期待されています。

日本を訪れる外国人観光客は、観光中のよいサービスや体験により多くのコストをかけるようになってきている傾向があります。
今後、さらに増えると予想される訪日客に魅力的なメニュー・サービスを開発して、インバウンド需要に応えましょう。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

INBOUND PLUS 編集部

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