近年、飲食店探しの定番ツールとなっているGoogleマップですが、評価点やクチコミ数はどのように分布しているのでしょうか？

本記事では、東京上野エリアをターゲットに飲食店を検索し、ヒットする店舗の評価点やクチコミ数について分析した結果を紹介します。

＜調査対象＞

・調査日：2023年1月29日〜2023年1月31日
・Googleマップで以下のキーワードで検索したときにヒットした飲食店全485軒
・内訳
「上野 居酒屋」                ：119軒
「上野 カフェ」                  ：117軒
「上野 和食」                   ：114軒
「上野 寿司」                   ：63軒
「上野 イタリアン」            ：54軒
「上野 フレンチ」              ：18軒

評価点平均は3.9点。3点台が51%、4点台が44%と全体の95%を占める結果に

今回の調査対象全485軒のうち、246軒（51%）が3.0〜3.9点、215軒（44%）が4.0〜4.9%であり、評価点平均は3.9点でした。

0〜0.9点の店舗はなく、1〜1.9点の店舗が1軒、2〜2.9点の店舗が16軒と評価点が極端に低い飲食店はごくわずかです。

同様に5点満点の店舗も7軒と少なく、全体の約1%でした。

なお、飲食店探しツールの対抗馬「食べログ」では点数の見方として、以下のような目安を公表しています。

• 概ね4.00点以上：全体のTOP500前後
• 概ね3.50点以上、4.00点未満：全体のTOP約3%
• 概ね3.50点未満：全体の約97%

したがって、食べログと比較すると、Googleマップの評価点は全体的に点数が高い方に分布しているといえるでしょう。

クチコミ数平均は302件。500件以上のクチコミがある店舗は全体の20%未満

クチコミ件数の分布を見ると、最も多いのは100件以下の店舗で162軒（33%）、クチコミ500件以下の店舗だけで全体の83%を占めています。

クチコミが1,000件以上の店舗は18軒のみで、全体の4%未満です。

極端に評価点が低い・高い店舗はクチコミ数が少ない傾向

評価点とクチコミ数の関係を見ると、クチコミの多い店舗は評価点が3.8〜4.0点付近に収束している傾向が確認できます。

評価点が1点台の店舗のクチコミ数は4件、5点満点の店舗の平均クチコミ数はわずか2.7件です。

Googleマップの評価点は「クチコミ評価の単純平均ではない」とされてはいるものの、クチコミ数が少ない状態では1つのクチコミ評価の影響度が大きく反映される傾向があります。

1件の低評価クチコミによって評価点が大きく左右されないように、適切にクチコミを収集する必要があるといえるでしょう。

反対に、評価点が高い少数のクチコミで自店の評価点が高くなっていたとしても、クチコミ数の少なさからユーザーに「評価点の信頼性が低い」と判断されるリスクがあります。

「多くのユーザーによって適切に評価されている」ことを示すためにも、クチコミは多いほうがよいと考えられます。

適切にクチコミを集め、サービス改善に役立てる取り組みが求められる

クチコミ数集めは、自店の評価点を適切に算出させ、ユーザーに評価点自体を信頼してもらうために必要であると考えられます。

ただ、2023年10月1日よりステマ規制が始まり、自店の都合のよいクチコミを自分で書き込む行為は禁止されたため、実際に来店したお客様のクチコミをGoogleマップ上に書き込んでもらう必要があります。

この場合、ユーザーから書き込まれる可能性がある悪いクチコミにも対策が必要です。

せっかくクチコミを書いてもらうのであれば、クチコミ集めを単なる評価点上げの手段として捉えるのではなく、悪いクチコミには真摯な姿勢で返信し、指摘されたポイントをサービス改善に活かす取り組みが重要だといえるでしょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。