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DXは大手企業だけのものではない!老舗食堂「ゑびや」のDX事例を紹介

ここ数年、DX(デジタルトランスフォーメション)によって成果を上げた企業が数多く現れています。

DXは一部の大企業やIT企業にのみ効果をもたらすものではなく、飲食店も例外ではありません。

本記事では、DXによって売上・利益を大幅に伸ばした老舗「ゑびや」の事例を紹介しながら、飲食店や小売店におけるDXの必要性について解説します。

創業100年を超える老舗食堂がDXで売上8.5倍、利益10倍!「ゑびや」の事例

「ゑびや」は三重県伊勢市にある創業100年以上の歴史をもつ老舗企業です。

三重の地元食材や郷土料理を楽しめる食堂や、伝統工芸品などを販売する土産物屋を展開しており、お伊勢参りに訪れた人にとって定番スポットとなっています。

そんな「ゑびや」では、紙ベースのアナログな業務管理や人の感覚・経験則に基づいた仕入れなどが課題となり、過去には業務縮小も検討されていたそうです。

そこで2014年に就任した現社長は、業務のデジタル化などを進めて作業の効率化などを目指し、売上を8.5倍、利益を10倍にまで引き上げることに成功しました。

上記の取り組みが評価され、有限会社ゑびやは2020年には「TECH PLAYER AWARD 2020」の「BEST DX COMPANY賞」を受賞し、2023年には「KANSAI DX AWARD 2023」でグランプリを受賞しました。

来客予測精度95%超えの来客予想サービスを独自開発

ゑびやのDXによる成果物の1つに高精度の来客予想サービスがあります。

ゑびやの来客予想サービスの的中率は95%を超え、高精度な予想データによって仕入れや商品企画などの業務が効率化されました。

従来の来客予想は天気予報などから「なんとなく客が増えそうだ」と予想する属人化されたもので、データとしてしっかり分析されていませんでした。

そこで、ゑびやは店頭に定点カメラを取り付け、画像解析・AIシステムなどを活用しながら、来店客数を高精度に予想できるシステムを作り上げました。

これまでは経験則的に用いていた天気予報データなども組み込まれており、これまで人の勘に頼っていた部分もしっかり数字として組み込まれています。

社内でDX人材を育成

上記のようなデータの活用などは、当時のゑびやの従業員にとっては専門外です。

DX化を進めるうえで外部のエンジニアなどを採用する企業もありますが、ゑびやでは外部の専門家を入れず、自社内でDX人材を育成しました。

知識ゼロの従業員に学ぶ機会と時間を提供してDX人材として育て上げたゑびやは、DXを進める企業の好例として評価されています。

大切なのはチャレンジ精神!飲食店や小売店にこそDXを

ゑびやのような成功事例はあるものの、依然飲食店や小売店においてDXの考え方は浸透していないといわれています。

しかし、人手不足や消費者の購買プロセスの変化が課題となっている飲食店・小売店こそ、DXによる生産性向上・顧客満足度改善が重要です。

ゑびやでも、最初は紙で管理していた業務をパソコンに移行し、タイムカードをスマホ管理に変えたところから始めたといいます。

しかしながら、チャレンジ精神を持って社員一丸となりDXに取り組んだからこそ、売上や利益を大幅に拡大することができたことも事実です。

飲食店・小売店においても、できることから一歩ずつDXを進め、業務を改善していく必要があるといえるでしょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。

INBOUND PLUS 編集部

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