11月半ばを過ぎました。もうすぐ忘年会やクリスマスなど「飲み会」のイベントが増えるシーズンがやってきます。
2023年10月31日、国内最大級の法人向けフードデリバリーサービス「くるめし弁当」、「シェフコレ」を運営する株式会社くるめし(https://www.kurumesi-bentou.com/)は、同サービスの会員を対象に「忘年会・飲み会に関する意識調査 2023年版」を行いました。
結果は20代若手社員が「職場の飲み会に感じる負担」は、コミュニケーションよりも「お金」。「職場の飲み会における”負担や不安”について、当てはまるものをお選びください(複数回答)」の設問では、20代回答者の52.4%が「金銭的な負担が心配」と回答しました。
続いて、職場での飲み会における「コミュニケーションや交流」について当てはまるもの聞いたところ、20代回答者の95.2%が「飲み会は交流が深まる良い機会」と回答しており、飲み会について前向きに捉えていることがうかがえる一方で、金銭的な面が負担や不安の要因となっていることが分かりました。この結果を少し意外に思われる方も多いのではないでしょうか。
また、飲み会において”食事・飲食店”に求めているものは「普段食べない美味しい物が食べられる」という声が多く(52.0%)寄せられました。その中でも特に30代回答者は59.5%と、飲み会に対して、食事の内容を重視する傾向が見られます。
国税庁の「酒のしおり」(chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://www.nta.go.jp/taxes/sake/shiori-gaikyo/shiori/2023/pdf/0001.pdf)
を見ると少子高齢化や人口減少等の人口動態の変化、消費者の低価格志向、ライフスタイルの変化や嗜好の多様化等により、酒類業界の国内市場は全体として縮小傾向にあります。
このような状況下で「飲み会」シーズンを迎える飲食店ではどのような対応が求められるでしょうか。
金銭的な負担の軽減
20代の回答者の多くが金銭的な負担を心配していることから、リーズナブルでコストパフォーマンスの高いプランや料金設定を提供することが重要です。例えば、飲み放題やコース料理の価格を抑えたり、グループでの集まりを促進するために、一定人数以上での予約者に対して値引きを行うなど、イベントや時間帯に特化した早期割引などを実施することで予約の促進が期待できます。
アルコール以外も楽しめる環境の提供
飲み会のスタイルが多様化している中、お客様が様々なイベントから選べるように工夫することが求められます。例えば、アルコールを含まない飲み会や、ランチやカフェでのミーティングなど、アルコール中心でないプランを幅広く提供することで、より多くの方が予約しやすくなります。
食事、空間提供のクオリティへの注力
人は食費にかける費用を節約している中でも特別な日や非日常的な体験を求めて、外食を行います。外食では通常の食事とは異なる贅沢な料理や時間を楽しむことができ、その価値は「お金をかける価値がある非日常」にあります。また、飲み会を通じてコミュニケーションや交流が深まるという調査結果から20代の前向きな意見を踏まえ、仕切りを作るなどで半個室を増やし、飲み会をよりアットホームでくつろげる雰囲気にする工夫が必要です。
「若者のアルコール離れ」は実際に起きているとされています。今後さらに飲酒習慣の減少は続いて行くと考えられます。しかし、若者が「お酒が嫌い」なわけではなく、飲む機会が減少し、飲む場所や飲む種類が変わってきたことで、お酒との付き合い方が変化してきていると考えられます。
人々の飲み会スタイルの変化に伴って自店がお客様に、家では味わえない「非日常」を感じてもらえるかどうか、時代の変化やニーズに対応する視点が必要です。
本記事では、意識調査をもとに飲食店が今後の「飲み会」シーズンに向けての集客ポイントを考察してみました。若者の動向や期待にスポットを当て、これを踏まえた対策のヒントとしてお役立ていただければ幸いです。