街中やイベントで頻繁に見かけるガチャガチャは懐かしさを保ちつつも独自の進化を遂げ、新たなブームとなっています。今や子どもから大人まで楽しめるものであり、サブカルチャー人気の一翼を担うものとなりました。このトレンドに企業も注目し、多くが事業展開に取り組んでいます。最近では、観光名所やお土産、キャラクターをカプセルトイにしたご当地ガチャが全国的に広がり、日本のサブカルチャーを象徴する存在として認知され、外国人観光客からも人気を集めています。また、飲食業界でもこのご当地ガチャブームに乗り出し、地元の特産品などと連携して独自のご当地ガチャを提供しています。
本記事ではご当地ガチャが人気となっている理由や実例を紹介し、飲食店が販促商品として活用するポイントを解説します。
日本全国から集めたご当地グルメを冷凍自販機で販売している【冷凍ご当地グルメ専門店ごとぐる】株式会社ごとぐる(https://gotoguru.jp)では、9/30(土)より三井アウトレットパーク多摩南大沢にて近江牛と馬刺しのごとガチャ(ご当地グルメガチャ)2台を設置しました。
写真:ごとぐるHPより
日本一の近江牛サーロインステーキ(約300g)や 高級すき焼きロース(約200g)、近江牛ノーマル(約100g)×1袋など、2022年に全国肉用牛枝肉共励会和牛雌の部で最優秀賞を受賞した近江牛が手頃な価格で手に入るのは「ごとガチャ」だけ。これが大変人気となっています。
また、秋田県内を中心に焼き肉店など10店を展開する有限会社 日野(https://www.niku-hino.co.jp/)では、同店前や大仙牛玄亭前(大仙市)と土崎ほむら家(秋田市)に設けた自販機「肉ガチャ」を設置。
ラインナップとして4日間煮込んで作る同社の人気商品「デミグラス煮込みハンバーグ」(580円)や豚ロースの味噌漬け(700円)、豚ホルモン味噌漬け(400円)など精肉加工食品のほか、上牛タン(1,000円)や和牛切り落とし(1,000円)など約10種類の冷凍商品を販売。商品をあえて隠す「肉ガチャ」(2,000円)はお客様の楽しみの一つとなっています。
オンライン酒ストアKURAND(クランド)では、「酒ガチャ」と呼ばれるお買い得セットを販売しています。(https://kurand.jp/) この「酒ガチャ」では中身は届いてからのお楽しみで、全国各地の酒蔵と協力して作ったこだわりの逸品がランダムで詰め込まれています。これまでに出会ったことのないお酒に出会えるとして、特に20~30代の若い世代に非常に人気があるそうです。
飲食店がご当地ガチャを販促に活用するポイントとして、
地元の特産品との連携: 地域の特産品や名物料理を商品に加え、店舗独自のご当地ガチャを提供することで地域の活性化につなげられます。地域の文化や個性を紹介することで、地域振興に寄与し、国内外の観光客増加につなげることができます。
季節やイベントに合わせたキャンペーン: 季節やイベントに応じて、ガチャの中身やテーマを変更する。例えば、季節の限定商品や期間限定のコラボ商品をガチャに導入することで、集客効果が期待できます。
お客様参加型の楽しみ: 豪華なシークレット商品などお客様が楽しむ要素を取り入れ、購入の楽しみを大切にし、リピーターを増やす。また、ガチャ内に地元の観光スポットや歴史、伝統に関する情報を提供してもいいかもしれません。お客様にとっては楽しい驚きと共に、観光客にも地域の魅力を伝える手段となります。
ご当地ガチャは、飲食店が地域との結びつきを深め、新たな収益源を生み出す可能性があります。お客様との交流を深めるために有効な販促ツールとして活用できるのではないでしょうか。
今後も少子高齢化に伴う人手不足によるロボット導入や無人店舗化がますます加速していくと考えられます。
日本は自動販売機が267万台もある自販機大国です。(JVMA 2022年12月末の自動販売機合計数)治安の良さやコンパクトな国土の特徴から自販機への親和性が大変高い国です。
近年ではコロナの影響もあり、非接触で購入が完結する自販機のニーズが高まり様々な自販機が誕生しています。特に食品自販機は前年比106.7%と最も伸びている形態です。
日本だからこそ着手しやすい自販機モデル、是非一度検討の価値があるのではないでしょうか。