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朝食メニューでリピート顧客を惹きつける!チェーン店の事例や変わった朝食文化を紹介

1日のよいスタートを切るために重要な朝食。
通勤・通学前に自宅で食べる人も多い一方、忙しいビジネスパーソンや学生にとって朝のバタつく時間帯にしっかりとした朝食を用意するのは難しいという人も多いでしょう。

「朝食を作る時間はないけど、しっかり食べてから1日を始めたい」というニーズに応えるために、さまざまな飲食店が朝食メニューやモーニングメニューを提供しています。
これらの朝食メニューは、飲食店にとってもリピート顧客を囲い込む重要な役割を担っています。

本記事では、朝食メニューでリピート顧客を惹きつけることに成功している飲食店の事例や、今後朝食メニューを始めるに当たって参考になる可能性がある変わった朝食文化などを紹介します。

朝の時間帯はリピート率が高い!
常連客を惹きつけるなら朝食が狙い目

多くの飲食店が顧客のリピート率を上げるためにさまざまな方法を試していますが、朝食メニューの提供は効率的にリピート顧客を作る方法の1つです。
例えば、「昼食や夕食に毎日違うものを食べているが、朝食はだいたいいつも同じもの」という人は多いのではないでしょうか。

これと同じ理屈で、「今日のランチは何にしようか」「今日の夜はどこに飲みに行こうか」と迷う昼食や夕食に対して、朝食は「今日もあそこで済ませよう」となる傾向があるため、朝食メニューがあればリピート顧客を惹きつけやすいとされています。
したがって、毎日食べたいと思わせる朝食メニューを毎日通える手頃な価格帯で提供できれば、多くの顧客の1日の動線上に自店を置くことができるといえるでしょう。
さらに、ランチやディナーも提供している業態は、朝食目当てで来店した顧客に自店の魅力が伝われば、別の時間帯の来店も期待できます。

上記のような理由から、昼や夜の顧客をメインターゲットにした定食屋や、お酒と料理を武器にした居酒屋にとっても、朝食メニューの提供は新しい顧客を呼び込みリピート率を高める有効な戦略の1つといえます。

朝食メニューでリピート顧客の獲得に成功した事例を紹介

朝食メニューの提供により、多くのリピート顧客を獲得したチェーン店の事例をいくつか紹介します。
参考:https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2310/31/news055.html
https://news.yahoo.co.jp/articles/8ffd71147f17b505ad9bb4c1e878808bbd3324c4?page=2
https://www.matsuyafoods.co.jp/matsunoya/menu/morning/
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2302/11/news038.html

とんかつ専門店「松のや」の「朝得」メニュー

まず、とんかつ専門店「松のや」は、特徴的な朝食メニューで顧客に指示されているチェーン店の1つです。
とんかつを中心とした揚げ物が看板商品の松のやでは、特別価格で揚げ物を楽しめる「朝得」という名前の朝食メニューを提供しています。

<松のやの朝メニュー(午前4時〜午前11時)>

  • 朝得ささみかつ&コロッケ定食:490円
  • 朝得ささみかつ定食:530円
  • 朝得ロースカツ定食:530円
  • 朝得ソーセージエッグ定食:430円
  • 玉子かけごはん定食:280円
  • 玉子丼:280円

※いずれも店舗限定メニュー

玉子丼以外のメニューには、選べる小鉢としてコロッケ・杏仁豆腐・納豆・冷奴から1つ選択可能です。
通常メニューの「ロースかつ定食」が590円、「朝得ロースかつ定食」が530円なので、朝食メニューなら60円お得にロースかつ定食が楽しめます。
これらの「朝得」メニューは松のやの朝メニューの中でも多くの顧客に支持されており、朝時間帯の売り上げアップの一因となっているようです。

焼肉ライクの「朝焼肉」

1人焼肉でおなじみの「焼肉ライク」では、朝から焼肉が楽しめる「朝焼肉」を580円で提供しています。
朝焼肉のセット内容は、以下の通りです。

  • バラカルビ100g
  • ごはん
  • わかめスープ
  • 味付海苔
  • 生玉子 or キムチ

朝焼肉の提供は一部の店舗のみですが、1人前としてちょうどよい量の焼肉を楽しめるでしょう。
新型コロナウイルス感染拡大により広まった朝活や時差出勤で高まった朝の飲食店への需要に応えるべく生まれた朝焼肉は、出勤前や夜勤明けの顧客を中心に幅広く利用されています。
焼肉ライクの朝焼肉セットはリピート客も増えているとのことで、多くの顧客が1人焼肉という新しい食事の形に触れるきっかけにもなったでしょう。

朝食メニュー考案の参考に。変わった朝食文化を紹介

世界には変わった朝食文化がいくつもあります。
ここでは日本と海外の一風変わった朝食文化を1つずつ紹介します。

静岡県藤枝市の「朝ラーメン」

藤枝市の朝ラーメンとは、魚介系醤油ベースのさっぱりとした中華そばを朝から楽しむ独特な文化です。
朝食べても胃もたれしないことから「温」「冷」の2種類をセットで楽しむのが藤枝流で、藤枝市には朝ラーメンが楽しめる数多くのラーメン店が展開されています。
藤枝市以外にも全国的に朝ラーメンを楽しむ文化は存在しますが、2種類のラーメンを食べるというユニークさは藤枝流ならではでしょう。
これから朝ラーメンの提供を検討している人にとって、他店との差別化を図るうえで参考になるかもしれません。

イタリアの「カプチーノ+クロワッサン・ビスケット」

世界にはさまざまな朝食文化が存在しますが、イタリアの朝食文化も独特です。
イタリアでは朝食にクロワッサンやビスケットなどの甘いものを食べます。
特にクロワッサンとカプチーノのセットが定番で、甘いものと苦いものの組み合わせが広く愛されています。

検索してみると、日本でも朝からイタリアンを楽しめる店は多くヒットしますが、上記のような実際のイタリアの朝食文化に沿ったメニューを楽しめる店はそれほど多くないようです。
世界各国の朝食文化を知り再現して提供することは、これから朝食メニューを考案する中で参考にできるでしょう。
本記事では、朝食メニューが新規顧客を呼び込みリピート顧客に変えた事例などについて紹介しました。
朝の時間帯は顧客のリピート率が高いため、朝食メニューの提供はリピート顧客の創出に効果的な戦略です。

また、これから朝食メニューを考案する場合は、地域別の朝食文化も参考になります。
独特な朝食文化を忠実に再現できれば、他店との差別化も図れるでしょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。

INBOUND PLUS 編集部

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