中小企業診断士として、飲食店を営む個人店や中小企業を中心にコンサルティングサービスを提供する株式会社STAYDREAM 代表の原島 純一様にインタビューしました。
困難に立ち向かう飲食店を支援したい
--コンサルティング事業に参入した理由、きっかけは何ですか?
(原島代表)両親が飲食業界で働いていたこともあり、子供のころから飲食業界に興味がありました。すかいらーくグループ(現株式会社すかいらーくホールディングス:代表取締役社長 金谷 実氏)で約12年勤め、さまざまな経験を積みました。体調を崩して退職した後、自分の知識を飲食業界に還元したいと思い、経営についての勉強を始め、困難に立ち向かう飲食店を支援したいという思いが芽生えました。前職の時からコーチングを学んでいたこともあり2006年に外食産業に特化したビジネスコーチを展開する、コーチ「北斗星」として起業しました。
プロのビジネスコーチとして多くの飲食店経営者と協力し、店舗の改善を進めていく中でコーチングだけでの限界を感じました。もっと多くのサポートをするため、もう一度本格的に企業経営や店舗運営を学ぼうと考え、コンサルタントの国家資格である中小企業診断士の資格を取得しました。さらに約半年間、中小企業大学校で専門的な学びを深めました。これにより多くの飲食店を支援し、成長に貢献できるようになりました。
プロの専門知識とスキルで飲食店を支援
--サービス内容についてお聞かせください。
(原島代表)
当社の主要な案件は、飲食店を運営する二代目や三代目の経営者企業に対する経営支援です。店舗の立地条件や業態などで改善策は変わりますが、月に1度訪問し、経営の改善を進めるプロセスを踏みます。具体的なステップは、経営者とのヒアリング、売上の確認、販促策の検討、店舗の外観や内装の点検、看板やメニューの評価などです。これらの情報を分析し、提案として看板のデザイン変更やメニューの改良、店舗コンセプトの再考、内装のアップデート、新しい事業として商品販売の実現性検討など、さまざまな提案を行います。そして、これらの提案を実行し効果を検証します。
その他、観光地レストランの経営不振や開業支援、国の税制サポート制度に関連したコンサルティングサービスも提供しています。
ただ飲食業に詳しいだけでなく、中小企業診断士として、支援企業を成功に導く専門知識と実務経験を持っているのが強みだと思っています。
柔軟なマインドセットが必要
--今後の展開についてお聞かせください。
(原島代表)
人材不足が深刻化している中で、今後更にDX(デジタルトランスフォーメーション)を取り入れていく企業が増えていきます。時代に乗り遅れずにDXを上手く活用し、人手不足やインバウンド対応ができる提案をしていきたいと思っています。また、持続可能な経営を実現するために、飲食店はエンターテイメント性も欠かせません。飲食店が提供する独自の価値ある空間やメニューが求められます。
決められた予算内での対策は重要ですが、従業員一人ひとりが変化を受け入れ、新しい技術やプロセスを積極的に取り入れる姿勢が必要です。
飲食業界の地位向上に貢献するために、支える一助となる努力を積極的に続けてまいります。