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1杯1万円のラーメンから180万円のピザまで! 超高価格メニューから学ぶ希少性の創出

皆さんは昼食にいくらぐらい使っていますか?
コンビニで500円までに済ませる人もいらっしゃるでしょうし、ちょっと豪快に1000円の唐揚げ定食にするかもしれません。また、昔からの友達とイタリアンの3000円のコースランチを楽しむ、というような日もあることでしょう。平均的には1000円までに済ませる人が大半のことと思います。新生銀行グループが実施したアンケートによると
(https://pdf.irpocket.com/C8303/QW2b/QENO/dkpj.pdf)

「2020年サラリーマンのお小遣い調査」ではサラリーマンの昼食代の平均は男性で585円、女性で583円となっています。しかし、中には1万円を超えるメニューを導入している飲食店があります。まさに逆価格破壊の道を歩んでいる飲食店について本記事では紹介いたします。

まず、ご紹介するのはホリエモンこと堀江貴文氏と浜田寿人氏が手がける和牛のラーメン店「マシのマシ」(https://tokyo.mashinomashi.com/です。特に「WAGYUJIRO」¥11,000円が話題のメニューとなっています。神戸牛を24時間かけて煮込んだ極上のスープと食べ応えのある特製の太麺がマッチし、その上に贅沢に和牛のチャーシューをたくさんのせている至高の一杯は、食べれば幸せになること間違いなしです。日常メニューのラーメンがここまでの高価格であるからこそ食べてみたくなる、という心理をつかれます。

続いてご紹介するのは「J.S.BURGERS CAFE」
(https://tabelog.com/hyogo/A2801/A280102/28064892/dtlrvwlst/B460534385/)
です。
その中でも神戸umie店のオープン記念で2022年2月11日から20日、1日3色限定で販売された「特上 神戸牛カツバーガー -黒トリュフ添え-」¥10,000です。サクサクのバンズにサクッと揚がった神戸牛のカツに淡路島の玉ねぎ、ベーコン、トマトが入っており、目の前で黒トリュフがスライスされて完成されるまさに最上級のハンバーガーです。

最後はイタリアのアグローポリにある世界で一番高いピザを紹介します。世界で一番高いピザはいくらだと思いますか?なんと$12,000ドル、日本円に直すと約180万円(1ドル147円計算)です。(https://therichtimes.com/the-louis-xiii-pizza/) 3種類のキャビア、ノルウェー産のロブスタートッピング、ディ・ブファラというモッツァレラチーズがふんだんに使われています。ありとあらゆる高級食材が使われているにしても180万円は桁外れに高いと感じます。もちろん頻繁に売れるものではないでしょうけれど、メディアの取材が入るであろうことは容易に想像ができます。

このように一般的には1000円前後の価格のメニューをあえて驚異的な価格設定にすることで話題性を集めることができます。「国産小麦を使った特製ラーメン」など食材をアピールしたラーメンより、「1杯1万円のラーメン」の方がインパクトは強いですし、SNSでグルメを発信するアカウントや1つのエンタメ企画としてYoutuberにも取り上げてもらえやすいでしょう。

また、ハンバーガーやラーメンを食べる顧客の価値は安価で手軽に食べることができるといったものと考えられますが、価格を驚異的に高く設定することで顧客にステータスやプレステージ、特別感を感じさせ、新たな価値を創出しています。つまり上記のメニューを頼む顧客は食材に対してではなく、1杯一万円もするラーメンを食べているという特別な経験に対してお金を払っているのです。超高単価メニューはモノ消費ではなくコト消費に焦点を当てていると言えるでしょう。宇宙に行けるなら何十億円も払うといった人がいるように、限定的な体験に価値を感じている客層はたくさんいます。客に食材を提供するではなく、特別な体験を提供することを意識してメニュー開発を行ってみてはいかがでしょうか。特にインバウンドが急増している今、観光客は日本でしか味わえない飲食体験を求めているでしょう。そんな今がチャンスなのではないでしょうか。

最後までお読みいただきありがとうございました。

INBOUND PLUS 編集部

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