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飲食店ができるSDGs ドギーバッグを用いた食べ残し持ち帰りサービスとは

お店によって食べ残しの持ち帰り対応はさまざまですが、食品ロス削減に対する意識の高まりから、以前よりも店内での食べ残しを持ち帰りOKにしているお店が増えてきました。
本記事では飲食店が食べ残しの持ち帰りに取り組む実例を紹介し、その際に考慮すべきポイントをお伝えしたいと思います。

食べ残しの持ち帰り対応について飲食業界大手の「すかいらーくグループ」のファミレス(「ガスト」や「バーミヤン」など代表する)店舗では食べ残した料理の持ち帰りが可能です。持ち帰りを希望する場合は、専用パック「もったいないパック(税込20円)」に食べ残した料理を入れることができます。(一部の食べ放題メニューや生ものを除く)
https://corp.skylark.co.jp/sustainability/environment/food_loss/

また、食品ロス削減に取り組む企業が、業種を越えて環境省の「mottECO(モッテコ)導入モデル事業」を通じて食品ロス削減を推進しています。この取り組みには「デニーズ」を運営するセブン&アイ・フードシステムズや「ロイヤルホスト」を運営するロイヤルホールディングス、「和食さと」を運営するサトフードサービス株式会社、「びっくりドンキー」を運営する株式会社アレフ、そのほか東京ステーションホテル、株式会社京王プラザホテルなどが参加し、レストラン利用客が食べ残した料理を持ち帰ることを奨励する活動を協力して展開しています。希望者には専用の容器(税込30円)が提供されるため、食べきれなかった料理を入れて持ち帰ることができます。デニーズなどでは環境に配慮された持ち帰り専用容器を取り扱っている点もポイントです。
https://www.dennys.jp/service/motteco/
https://www.aleph-inc.co.jp/news/5388/

※「mottECO(モッテコ)」とは環境省が開催した「NEWドギーバッグアイデアコンテスト」で大賞に輝いた名称です。ロゴマークは、食べ残しを持ち帰ると、人々が笑顔になる、というデザインになっています。
環境省Webサイト:http://www.env.go.jp/press/108796.html

食べ残しの持ち帰る取り組みは、海外ではドギーバッグが広く普及しています。
ドギーバッグとは、主にアメリカや中国の外食産業で用いられる、客が食べ残した料理をつめて客が持ち帰るための袋や容器のことで「食べきれなかった料理を家にいる犬のために持ち帰るという建前で使われていたため、このような名称で広まったとされています。日本では、食べ残しの持ち帰りを実施している飲食店はまだまだ少なく、ドギーバッグという言葉も浸透していないのが現状です。
テイクアウトやデリバリーはOKでも、食べ残しの持ち帰りはNGという飲食店が多く、その理由として挙げられるのが、食中毒などの衛生面を危惧する声です。
これに対し、消費者庁、農林水産省、環境省、厚生労働省の4省庁では、食べ残しの持ち帰りに関するガイドラインを制定。食品衛生面に留意した上で、食べ残しの持ち帰りサービス(ドギーバッグ)を導入することを推奨しています。
農林水産省Webサイト
https://www.maff.go.jp/j/shokusan/recycle/syoku_loss/attach/pdf/170516-24.pdf
厚生労働省Webサイト
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/01_00022.html
消費庁Webサイト
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_education/meeting_materials/assets/review_meeting_002_191126_0008.pdf
環境省Webサイト
https://www.env.go.jp/recycle/foodloss/pdf/ndis.pdf

大前提としてお客様が適切な量を注文し、食べ残しが最小限になるような工夫と取り組みを行うことが大切です。そのうえで、希望するお客様には持ち帰りサービスを提供し、自己責任で持ち帰りいただくということをおすすめします。食品の安全を確保するための衛生管理を徹底し、お客様に自己責任の重要性を伝えることが食中毒のリスクを軽減させるポイントです。
今のうちから取り入れておけば他店舗との差別化につながる可能性もあります。
ぜひ、食べ残しの持ち帰りサービス実施を検討してみてください。
本記事が飲食店経営においてヒントになれば幸いです。

INBOUND PLUS 編集部

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