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“時間外労働が増加した業種 宿泊業55.9%,飲食業47.1%とダントツの結果に”

帝国データバンクが7月24日に発表した「時間外労働に関する企業の動向調査」(2023年6月)の調査結果によると、2023年6月時点で前年同月(2022年6月)と比較して「増加」した企業の割合は19.3%でした。業種別でみると、旅館・ホテルが55.9%で最も高く、飲食店が47.1%で続き、宿泊業・飲食業の時間外労働が増加していることがうかがえます。これはもちろんアフターコロナに移行し人流の回復、外食消費の増加によるところが大きいと思われますが、それと同時に人手不足により既存のスタッフに負荷が増えていることがみてとれます。全業種の平均数値は19.3%ですからいかに宿泊業と飲食業の時間外労働が突出して多いかが分かります。

引用元 帝国データバンク

 

新規の人材採用が円滑にいかない場合、今後待ち構えているシルバーウィーク、中国人の団体旅行の増加、忘年会、クリスマスと集客が増える要素が目白押しです。
改めて採用の在り方と既存店舗のオペレーションの改善が問われています。

採用を円滑にするには自店の魅力や賃金の高さが求められます。自店・自社の魅力とは何なのか、他社と同じような特徴では求職者の目に留まることはないと捉えることが必要です。今まで培ってきた価値を再度見つめ直し、どの部分をどのような表現で発信していけば求職者の心に響くのかを再設計する必要があります。もし今までの魅力では不足する部分があるならば早急に新たな魅力を作り始めなくはなりません。今その価値が備わっていなくても、求職者によってはその企業の未来や構想に惹かれる人もいるからです。その未来を一緒に創っていきたいから入社を決定するということは少なくありません。
また採用面接の在り方も他店に取られず自店に惹きつけるにはどのような面接をすればよいのかを考え直す必要があります。求職者の人生観や仕事観にも触れ、自店で働くことが人生の幸せにつながるということを感じさせることがポイントになります。

もし採用がどうしても円滑にいかず新規の人材が確保できない場合、既存店舗のスタッフに負荷がかかりすぎないように、店舗オペレーションを変える、もしくはテクノロジーを活用し効率化を図るというような対策が求められます。集客が増加する中これを実行するのは大変難しいことです。ポジティブに捉えれば業務改革をする良いタイミングとも言えます。一人一人の仕事の品質とスピードを向上させるきっかけにすることもできます。
宿泊業・飲食業ほど追い風と向かい風が同居している業種は今ありません。チャンスを最大限つかむべく、人手不足という課題をどう解決するか従来の対策に一工夫もふた工夫も加える具体的なアクションが必須です。
時間外労働が更に膨らむことのないよう早急な対策が宿泊業・飲食業には求められています。

帝国データバンクが発表した詳細の内容はこちらをご覧ください。
https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p230710.pdf

INBOUND PLUS 編集部

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