2020年に国土交通省・観光庁が発表した「訪日外国人の消費動向」の調査によると、外国人旅行客の方が日本で最も満足した食事は、お寿司ではなく、肉料理が1位、2位がラーメンとなっています。
2015年の1位はお寿司、2位が肉料理、3位ラーメン、4位魚料理の順でした。日本のしゃぶしゃぶやすき焼き、鉄板焼きのレベルの高さが世界の方々に支持されたのは想像しやすい範囲ですが、意外なのがラーメンです。
中国や台湾、韓国の方にとっては麺類は日頃から慣れた食材であり、自分たちのソウルフードとも言えるメニューです。
欧米の方にとっても日本といえばやはり寿司、天ぷら、というイメージが強いのではないかと思いがちです。
しかし今やラーメンを日本で楽しむということが海外の方にとって主流のことになってきています。
それほどに日本のらーめん業界の品質と成長は目覚ましいという裏付けとも言えます。味に加えて、古民家を改装した店舗やイタリアンとコラボしたお店など多様な体験を提供するお店も増えています。海外の方にとってラーメンは今や日本の食文化の代表格と言えるのだと思います。
そしてこれは2020年に始まった動きではなく、2017年には既にお寿司をラーメンが追い抜いていました。
2017年のデータでは国別のランキングも発表されています。
国別のトップ3を見てみましょう。
■中国:1位魚料理 2位ラーメン 3位肉料理
■台湾:1位ラーメン 2位肉料理 3位魚料理
■韓国:1位肉料理 2位寿司 3位ラーメン
■アメリカ:1位寿司 2位ラーメン 3位肉料理
となっています。観光庁の調査データには「外国の料理」という項目がありますが、これは最も満足度が低く出ているのです。
その他の多国籍料理とは異なりラーメンは高い評価を得ているということです。そして満足度が95%を超えリピートの要望も高く出ている日本において、ラーメンをひとつの目的として訪日される人がさらに増えることが期待されます。
これはらーめん専門店のみならず、様々なお店でらーめんをインバウンドのお客様を喜ばせるメニューとしてひとつの検討議題になるのではないでしょうか。