未来につなぐ飲食店
働きがいのある会社34位にランクイン! 関わる人がHAPPYになれるビジネスを実現する-Def eat-
株式会社Def eat / 高村峻允様 代表取締役
― 株式会社Def eat ―
横浜でモツ酒場から炭焼きバルまで幅広い居酒屋を10店舗運営し、その他にもケータリングやキッチンカー、仕出し弁当、外販事業など様々な業態で地元で愛され続けている株式会社Def eat。2023年3月には北海道の日本ハムファイターズの新球場に居酒屋の進化系「IZAKAYA とぽす」を出店されました。
今回の取材で同社の取り組みには4つのポイントがありました。
この4つのポイントの詳細はインタビューの模様をご覧いただければと思います。
1. 三方良しのためにお客様や取引会社様からフィードバックをいただく
「関わる人をHAPPYにする」という三方良しの考え方で運営。従業員のニーズに柔軟に対応し、お客様や取引会社様からのフィードバックを取り入れてより良い企業を目 指す
2. 「必要なのは能力ではなく、気持ちです」と採用サイトに明示するほどの人柄採用
礼儀・思いやり・明るさ・責任感・積極性・スマイルを大切にする人柄を採用
3. 「働きがいのある会社ランキングにエントリーし約3,000社中34位を獲得
全従業員が回答し、やりがいや職場の雰囲気の良さが高く評価された
(2022年版働きがいのある会社ランキング https://hatarakigai.info/ranking/japan/2022.html)
4. 評価者はメンターという立場で相手をサポートすることを重視
上から評価するということではなく、店長・副店長はスタッフをサポートするメンターという視点で評価を実施
事業への想いや飲食店が抱える課題について、同社代表取締役 : 高村峻允様にお話をうかがいました。
同級生の誘いが転機
-ダンサーの経歴をお持ちだとうかがいました。ジャンルの違う飲食業界に入られた経緯を教えてください。
(高村代表)私は16歳から22歳までダンスをしていたので、将来的にダンスが仕事になればいいなという想いは頭の中に漠然とありましたが、28歳頃に同級生からの誘いをうけて飲食業界で一緒に起業することになりました。設立当初は米軍基地で働きながらダブルワークをしていましたが、29歳に米軍基地の仕事を辞めて、Def eatに専念することにしました。
多様な業態でサービスを提供
-経営理念に「関わる人をHAPPYにする」と掲げられています。どのような想いが込められていますか?
(高村代表)当社では、お客様や関わってくれる企業、そして従業員が幸せになれるような三方良しの考え方で運営しています。会社には多様な考え方があり、ワークライフバランスを求める人もいれば働きがいを重視する人もいます。従業員の個々のニーズに柔軟に対応し、業者やお客様からのフィードバックを取り入れて改善していくことで、より良い企業にしていきたいと考えています。また、役員には小中学校の同級生もいますので、お互いが気軽に意見を出し合える風通しの良い環境があることも特徴です。
-飲食業界でビジネスをされる御社の魅力は何だと思われますか?
(高村代表)当社の経営は多角化を行っており、飲食店だけではなくケータリング事業や仕出し弁当、外販など多様な業態でお客様に喜ばれるサービスを提供することが強みでありそれが当社で働く魅力だと思います。
-コロナ禍でお客様に喜ばれた業態は何ですか?
(高村代表)当社は、長年にわたって仕出しの弁当を提供しており、療養施設などからも受注しておりますが、コロナ禍においては需要が急激に上昇することはありませんでした。ただ通常のお弁当屋さんではまかないきれない要望がある際に当社に注文いただくことが多いように思いました。一度に何百食という大量生産ができる店は少なく、このような要望に対応できることは利点だと思います。さらに、お客様が集まりやすい場所に移動して販売できるキッチンカーを用いた営業手段も強みになったのだと思います。
従業員は「働きがい度」を高評価
-御社では雇用安定に向けた取り組みはされていますか?
(高村代表)求人に対する発信力を強化することや、飲食業界で高い離職率を抱える現状に対応するため、従業員の満足度を高めることを重視しています。また、一昨年からは新卒採用にも力を入れ、若い人材の確保を行っていく考えです。
-新卒採用では採用基準をどのようにされていますか?
(高村代表)新卒用の求人については絞り込みを行っており、幅広く誰でもいいというよりも、求める人材像に合わせて募集を出しています。経験者が欲しいときには、調理経験がある方や接客、お酒の知識が豊富な方など、現在のスタッフが手の届かない部分を補うことができる人材を中途採用で探すようにしています。
当社は人柄採用を積極的に行っており、礼儀や気遣い、思いやりがある人を求めています。
下記の採用サイトにもその人柄重視の姿勢が如実に表れていますので是非ご覧ください。https://www.def-eat.jp/contents/category/recruit/
-コロナ禍において、働く方々のニーズが変化したことを受け、リモートワークや時短勤務、副業が増加しています。労働環境など見直しや考慮されていることはありますか?
(高村代表)副業に関してはOKにしています。ただし本業に影響がないことが条件です。
労働環境については少しでも良くなるようには努めています。指標になるかはわかりませんが、当社は昨年、「働きがいのある会社ランキング」という統計を取る会社の企画に参加し、全従業員にアンケート調査を行いました。この調査は、従業員の満足度を測るもので、飲食業だけでなく一般の企業を含む約3,000社が参加しました。当社はこの中でベスト34位に入ることができました。(2022年版働きがいのある会社ランキング https://hatarakigai.info/ranking/japan/2022.html)
アンケートの内容については、細かい項目がありますが、従業員たちのやりがいや職場の雰囲気などが高く評価されました。具体的には、職場のコミュニケーションが良く、意見が言いやすいことや、パワハラなどがないことが挙げられます。全従業員が回答に協力をしたことも、ランキング対象になった要因の一つと聞いています。今の環境で従業員達が仕事にやりがいを感じてくれているなら嬉しく思います。
評価体制を整備し、フィードバックの質をあげる
-従業員の教育や評価制度で力を入れているところはありますか?
(高村代表)当社では、教育のアップデートを行いながら評価体制を整備し、継続可能なやり方を確立し、誰が誰の評価を行うべきかなどを明確にしています。店舗に関しては店長や副店長が従業員のメンターとなり評価をしています。彼らがメンターになることでフィードバックの質が高くなり、従業員の成長にもつながると思うからです。
新入社員に対しては社会人研修を行っており、名刺の渡し方や食事の席でのマナーなどの基本的な知識から教えています。飲食店で働くスタッフの中には、こうしたマナーについて知らない人もいるため、お客さんに聞かれた時に正しく伝えられるよう、従業員には社会人としての基本的な知識を最初に身につける必要があると考えています。
「食」を通して新たな価値を探求
-「つなぐ」という観点で今後事業をどのように未来につないで行きたいと思われますか?
(高村代表)飲食業界は複合的な意味合いがあり、どのようなイベントの際にも必ずと言っていいほど重要な役割を担っています。そのため、自社飲食店ならではのアプローチを通じて、新たな価値を提供していくことが必要だと考え、様々な視点で探求しています。
今年の3月に、横浜以外で初めて新規出店を行いました。これまでは店舗を横浜市内でしか展開しておらず、地元に根ざした活動を続けるつもりでした。しかし、今回はご縁で北海道での出店が実現しました。その場で出会った人たちとの交流や、新たな街の発見など、非常に良い経験ができました。これを機に、今後も国内外を問わず企業として成長できる機会があれば積極的に取り組みたいと考えています。そして、私たちが提供するサービスが多くの人々に愛され、関わりのある人々が繋がっていくことを望んでいます。
-従業員には、どのような人になってほしいと考えていますか?
(高村代表)従業員には、タフに生きてほしいと願っています。これは飲食業界に限らず、あらゆる面で求められる資質だと思います。若い世代には、飲食業界がきつくブラックであるというイメージがあるにもかかわらず入社を選ぶ人もいます。それだけ彼らにはガッツがあり、自分たちが将来どうなりたいのかという希望や夢を持っていると感じます。当社は独立志向のある人たちには支援を行います。独立して店を構えた方達ともつながりを持ち、それが長期的な関係性につながれば、将来的に当社の発展にも繋がると信じています。
店舗情報:大衆食堂2.0とぽす(代表店舗)神奈川県横浜市中区桜木町1丁目1 ぴおシティ B2