飲食店を狙った「ドタキャン詐欺」が全国で相次ぎ、その手口はますます巧妙化しています。那覇市では350万円以上、富山市では100万円近い被害が報告されており、多くの飲食店が緊急の対策が求められています。
本記事では、悪質なドタキャン詐欺の手口と、飲食店が今すぐできる予防策について紹介します。
全国で相次ぐドタキャン詐欺、那覇市で350万円の被害も
飲食店を狙った悪質な「ドタキャン詐欺」が全国各地で相次いでおり、被害が拡大しています。2025年7月2日には、那覇市の飲食店が約352万円を騙し取られる被害に遭いました。「松本」と名乗る男が架空の酒屋を紹介し、高額なシャンパン11本の仕入れさせるという手口でした。事前に飲食店に代金を振り込んだと装う画像を送りつけるなど手口が巧妙化していることが分かっています。
また、富山市の創作和食居酒屋でも「白川」を名乗る人物から同様の手口で96万円が騙し取られました。店に在庫がない高級ワインの購入を指示し、指定された酒店に代金を振り込ませるというものです。
さらに熊本市では、「渡辺」と名乗る人物が実在する酒店の名刺をLINEで送ってくるなど、信用させようとする手口も報告されています。
【飲食店の活性化に貢献!最適な人材を繋ぎ、課題解決をサポート】
飲食店のための、人材のミカタ!飲食店の未来を創る、人材との出会いを徹底サポート!
「LINEで連絡したい」は危険信号、巧妙化する詐欺の手口
ドタキャン詐欺の共通点として、犯人がLINEや個人のSNSでのやり取りを強く求めてくる点が挙げられます。これは、匿名性の高いSNSを利用することで、警察による追跡や身元特定を困難にする狙いがあるためです。
また、被害者の証言からは、「敬語が不自然でたどたどしい」「誤字脱字が多い」「LINE通話の音声が途切れがち」といった特徴も浮かび上がっています。犯人は複数の偽名や職業を使い分けることで、飲食店の警戒心を解こうとします。
実際に、東京都内のレストランではこのような被害が報告されています。実在する高校の職員を装って大人数の予約を入れ、食材発注や人員確保をさせたものの、LINEでのやり取りを拒否したところ、その後一切連絡が取れなくなり、約13万円の損害を被った事例があります。
【インバウンド狙い撃ち!飲食のリード獲得に強い味方】
高品質リード獲得!飲食業界特化のメディアだからできる、効果的なプロモーション
詐欺対策は「公式連絡」と「事前確認」、警察への相談も
飲食店がドタキャン詐欺から店舗を守るためには、いくつかの具体的な対策が不可欠です。まず、LINEや個人SNSなどでの連絡要求には絶対に応じないことが基本です。不自然な連絡先の切り替え要求には十分に警戒し、予約や仕入れに関するやり取りは、必ず店舗の公式な電話やメールで行うように徹底してください。
また、予約受付時には、前金制やキャンセルポリシーを明確に提示することも有効です。特に初めての客や高額な仕入れを伴う依頼の場合には、本人確認の徹底や事前入金を求めるなど、毅然とした態度で臨むことが重要です。
ドタキャン詐欺は、飲食店の善意や業務の隙を突く悪質な犯罪です。従業員間での情報共有を徹底し、少しでも違和感を覚えた場合は、すぐに最寄りの警察署に相談してください。早期発見と情報共有が、被害拡大を防ぐ鍵となります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。