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万博のインバウンド評価を分析!外国人来場者が求める「体験」と「課題」とは?

2025年大阪・関西万博に関して、インタセクト・コミュニケーションズ株式会社がGoogleマップ上のレビューを分析し、日本人と外国人来場者の体験比較調査結果を公表しました。この調査から、外国人観光客が万博に何を求め、どのような課題を感じているかが浮き彫りになりました。
本記事では、この調査結果から得られたインバウンド施策への重要な示唆について紹介します。

外国人レビューは二極化、テストラン期間に評価が急落

大阪・関西万博に関するGoogleマップレビューのうち、約25%が外国語による投稿でした。日本語レビューが平均4.16点と好意的だったのに対し、外国語レビューは極端に高評価と低評価に二極化する傾向が見られました。特に繁体字でのレビューでは、案内表示や言語対応の不足が低評価の主な要因となっています。

さらに、外国語レビューの評価推移を見ると、テストラン前は平均4.67点と非常に高評価でしたが、テストラン期間から開幕前日の4月12日にかけては3.83点まで急落しました。この急落は、外国人来場者が事前の期待と実際の体験のギャップに敏感であり、初期段階の受け入れ体制の不備が評価に直結したことを示唆しています。

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象徴的デザインは高評価も、入口とアクセスの課題が浮き彫りに

万博会場では、その壮大な展示規模、未来技術の体験、そして国際色豊かな雰囲気が外国人から高く評価されました。特に、「大屋根リング」は視覚的なインパクトが国籍を問わず高い評価を獲得し、外国語レビューが日本語レビューを唯一上回る結果となりました。これは、象徴的なデザインが文化や言語を超えて感動を生み出す可能性を示しています。

一方で、外国語レビューからは「言語表記の不足」「混雑への不満」といった課題が多く寄せられました。特に、地下鉄利用者向けの主要な入口である東ゲートでは、外国語対応スタッフの不足や案内表示の不備が指摘され、全施設中最低評価を記録しました。また、夢洲駅に関しても、外国人向けの案内窓口がないなどアクセス情報の不足が指摘されており、来場者の第一印象に直結する入口とアクセスの改善が急務であることが明らかになりました。

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インバウンド戦略の鍵は「第一印象」「視覚体験」「多言語対応」

今回の調査分析は、2025年大阪・関西万博におけるインバウンド戦略に重要な示唆を与えています。まず、「大屋根リング」のように、言語に依存しない「視覚的・象徴的デザインの強化」が、外国人来場者の満足度向上に大きく寄与することが分かりました。次に、東ゲートの評価から、「入場体験の最適化」が急務であることが浮き彫りになりました。訪日体験の出発点でのストレスを軽減することは、万博全体の印象を左右する不可欠な要素です。
最後に、繁体字レビューの傾向から、単なる翻訳ではない「言語別UX戦略の導入」、特に文化的文脈を踏まえた案内設計の必要性が強調されています。
これらの点を改善することで、大阪・関西万博は、より多くの外国人来場者に深く心に残る体験を提供し、国際的な評価をさらに高めることができるでしょう。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

INBOUND PLUS 編集部

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