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SNSと「コト消費」が後押し!日本の霊園が「映える」観光地になったワケ

近年、日本の観光地では外国人観光客の増加が目覚ましく、首都圏、地方関係なく多くの方が訪れています。そんな中、意外な形で外国人観光客が9割を占めるほど人気を集めている霊園があるのをご存じでしょうか。
本記事では、北海道札幌市南区にある霊園がなぜ観光スポットとして外国人観光客に人気なのかについて、背景と共に詳しく紹介します。

SNSが火付け役、バス停名変更で霊園が「映える」観光地に

北海道札幌市南区にある真駒内滝野霊園は、広大な敷地の中にモアイ像やストーンヘンジといったユニークなオブジェが点在する個性的な霊園です。中でも特に目を引くのは、世界的建築家である安藤忠雄氏が設計した「頭大仏」です。ラベンダーの丘に頭だけをのぞかせた大仏の姿は、一度見たら忘れられないインパクトがあります。しかし、本来は故人を偲ぶ場所である霊園が、なぜここまで外国人観光客に注目されるようになったのでしょうか。

そのきっかけの一つが、海外のSNSでの拡散でした。「ブッダの丘(Hill of the Buddha)」と紹介された頭大仏の姿は、多くの外国人観光客の目に留まり、「日本のどこかにある不思議な場所」として話題を呼びました。そして人気に拍車をかけたのが、霊園が最寄りのバス停名を「真駒内滝野霊園」から、より分かりやすい「頭大仏前」に変更したことです。この変更が、外国人観光客にとっての利便性を飛躍的に高め、さらに多くの来場者を引き寄せる要因となりました。

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「コト消費」の典型例、地方創生の可能性も

現在、この霊園を訪れる観光客の9割が外国人だといいます。彼らは単に大仏を見るだけでなく、その不思議なな空間で写真を撮り、SNSで共有することで、「体験」としての価値を享受しています。これはまさに、近年注目される「コト消費」の典型例と言えるでしょう。形あるものを所有するのではなく、そこで得られる経験や感動に価値を見出す現代の消費行動が、霊園という従来の観光地の枠を超えた場所を人気スポットへと変貌させたのです。

この霊園の成功は、単に個別の事例に留まらず、地方創生の新たなモデルケースとして大きな注目を集めています。通常、観光資源として認識されにくい「霊園」というユニークな資源が、発信方法の工夫によって、予想をはるかに超える集客力を持つ観光地へと変貌を遂げました。霊園への訪問者が増えることで、周辺地域の飲食店や宿泊施設への経済効果も期待でき、地域全体の活性化に繋がると考えられます。

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おわりに

真駒内滝野霊園の事例は、従来の観光地の概念にとらわれない新たな観光の形が生まれていることを示唆しています。SNSの拡散力や外国人観光客のニーズを捉えた柔軟な対応が、これまで光が当たらなかった場所を魅力的な観光スポットへと変える可能性を秘めているのです。今後も、このようにユニークな視点から、日本の地方に眠る魅力が再発見され、世界中の人々を惹きつけることに期待が膨らみます。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

INBOUND PLUS 編集部

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